16年を振り返ると、円はここ数年でも高いレベルで推移した時期がほとんどで、これに中国人観光客の消費意識が理性的になったことが加わり、15年に大流行した中国人観光客の日本における買い物での大盤振る舞いを示す「爆買い」は退潮の兆しをみせるようになった。日本の観光庁がまとめたデータをみると、16年第3四半期(7-9月)には、日本を訪れた中国人観光客の平均買い物金額は約10万2千円に低下し、3四半期連続の低下となった。高価格のぜいたく品から低価格の生活用品や医薬品へという消費モデルの転換が加速し、日本のデパートでは免税商品の売上高が7カ月連続で低下した。
日本のマイナス金利政策と爆買いの退潮現象をどのようにみるか。金堅敏特約評論員は、「マイナス金利という観点からみると、日本の金融政策は実際にはもう極限に達しており、そこで日本は今年1月にマイナス金利を打ち出して物価を引き上げようとした。だがマイナス金利政策の効果は十分には上がらず、かえってマイナスの影響を与えることになった。たとえば銀行の経営に対する影響などだ。そこで9月には政策を変更し、長期国債の利回りを金融政策の目標に据えたが、その効果もあまり理想通りにはいかなかった。爆買いの退潮についていえば、爆買いはこれまで日本の消費を振興してきた。日本国内の消費が振るわないため、外国人がやってきて買い物し、消費を振興させることに期待した。爆買いの重要な背景の1つとして、円安による価格面での競争力の向上がある。だが今年1月以降、円は大幅に上昇した。1月の円の対ドルレートは1ドル120円前後だったが、8月にはほぼ100円になり、17%も値上がりし、爆買いが退潮した。だが11月頃になると、外部環境の影響で、円はまた下がり始め、今は大体118円前後だ。そこで爆買いのような現象が再び現れるかどうか、これも注目に値するポイントだ」と話す。(編集KS)
「人民網日本語版」2016年12月28日