低成長トレンドに変化がなくリスクファクターも依然として存在する中、国際機関の2017年の経済予測は総じて楽観的。その多くは世界経済を、現状をベースにしてやや強含むとの予想を示している。
IMFは2017年の世界経済の成長率を3.4%と予測。先進国全体で1.8%、そのうちアメリカが2.2%、ユーロ圏を1.5%としている。新興国と発展途上国については、2017年を4.6%とし、そのうち中国の成長率を当初の予測を据え置き2016年6.6%、2017年6.2%としている。
IMFのチーフエコノミストは「世界経済には下押しリスクに依然として直面している」とし、低経済成長の継続や多くの国での貧富の格差拡大によって、保護主義や反移民ムードが高まり、世界経済を混乱させると指摘する。報告書は、各先進国に金融緩和の継続や教育・技術・インフラ投資、構造改革、市場の自由化などによって、経済の潜在成長率を高めることを呼びかけている。
OECDの2017年の経済成率予測は、全世界が3.2%、アメリカ2.1%、ユーロ圏1.4%、日本0.7%。新興経済国では中国が6.2%、インド7.5%、ブラジル0.3%となっている。またユーロ離脱のイギリスについては、2017年にその影響が現れるとして1.0%と予測している。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2017年1月5日