AIIBは本質的に、中国の政治・経済の利益への肩入れを示しておらず、中国企業の直接投資もしくは自然資源獲得を融資先に強制していない。これは中国のアフリカにおける「帝国主義的」なインフラ投資、「人権と環境問題を無視」といった説と大きく異なる。AIIBの融資は「戦略的」なものであり、多くの事業は中国の「一帯一路」(シルクロード経済ベルト、21世紀海上シルクロード)の重要な構成要素である。AIIBの支援により、中国はソフトパワーを強め、経済的利益を拡大すると同時に、国際舞台から受け入れられるようになる。
中国現代国際関係研究院の陳鳳英研究員は15日、環球時報に対して「海外メディアは1年前、AIIBを悪く伝えていた。当時の西側の論評は非理性的であり、先入観を持ちAIIBをさまざまに論じていた。しかし1年後、彼らはAIIBの管理制度が世界と合致しており、革新もあったことを目にした。また中国が別の枠組みを設けたわけではなく、実務に取り組んでいることを目にした。AIIBは国際化路線を歩んでおり、国際機関と協力し、融資する事業も慎重に選んでいる。またさらに多くの国がAIIBへの加入を申請している。これはAIIBの将来性を示している。中国のソフトパワーは評判がよく、多くの友好国を持つ。AIIBがうまく発展すれば、米国と日本も加入する可能性がある」と指摘した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2017年1月16日