中国税関総署が13日発表した2016年の貿易統計によると、輸出と輸入を合わせた貿易額は前年比0.9%減の24兆3300億元だった。輸出額は前年比2%減の13兆8400億元、輸入額は0.6%増の10兆4900億元。貿易収支は3.35兆元の黒字で、黒字幅は9.1%の縮小となった。
輸出入総額は2年続けて前年水準を下回ったものの、減少率は2015年の7%に比べ大幅に縮小した。通年では上半期に比べ下半期が高くなる「前低後高」の勾配型となり、四半期ごとに上向きがみられた。輸入も前年比0.6%増と、13.2%減だった2015年からプラスに転じた。
業界関係者らは今年の見通しについて、貿易情勢は複雑で混沌としており、下押し圧力が強まっているとしながらも、「成長につながる原動力が蓄積されてきており、今後も安定して回復基調が続くだろう」と予想。第4四半期(10-12月)の対外貿易輸出先導指数が3カ月連続で前の月を上回ったことから、今年第1四半期(1-3月)も輸出にかかる圧力の緩和が期待できるとの見方を示した。
政策面でも貿易の安定的な拡大促進に向けられるほか、構造調整にも力が入れられる見通しで、供給側の構造改革の強化により、貿易の持続的な拡大に向けた新たな原動力の増強が図られる見通しだ。