英のメイ首相が欧州連合(EU)離脱に関する方針を演説する前日(16日)、英ポンドは1.20ドルを下回り、昨年10月の急落場面を除き、32年ぶりの安値となった。昨年の国民投票以来、ポンドの対ドル下落率は20%近く、対ユーロで16%近い下落となった。
国際市場は英国が単一市場以外の「不確定な将来」に向かうことを懸念している。ファイナンシャルタイムズは「今回の演説は、EU離脱に関するこれまでに最も重要な定義である。英国の(離脱に賛成した)52%の国民が国を代表しているが、48%の国民の不満は解消されていない」と指摘。インディペンデント紙(17日付け)は『首相やボリス・ジョンソンは口を閉ざすべきだ。そうすればポンドは再び上昇する・・・・』との48%の国民の声を掲載した。アナリストは同演説について「重い感じがする」と表現した。