国家統計局が20日に発表したデータによると、2016年通年の中国の国内総生産(GDP)は74兆4127億元。比較可能な数値に基づき計算すると、前年比で6.7%増となった。うち第4四半期は6.8%増。専門家は「中国経済は2016年に中高速の成長を維持し、第1−4四半期の成長率は6.7%、6.7%、6.7%、6.8%となり、安定的に推移した。また経済成長とともに、構造改善、発展のモデルチェンジも進展を遂げた。このような成績は、中国経済の低迷に関する予想を裏切り、世界に中国経済の安定性と強靭さを示した」と述べた。
成長率は世界最高か
中国経済が2016年に提出した成績表について、国家統計局の寧吉喆局長は「6.7%という経済成長率は合理的な範囲内で、6.5−7%の予想範囲内の、中高速成長となった。世界2位の経済国である中国の経済規模は11兆ドルに達し、1ポイント成長するだけでも相当な量になる。しかもこの成長は経済構造の改善、発展のモデルチェンジを伴った」と指摘した。
国際通貨基金(IMF)は最新の「世界経済見通し」で、中国の2016年の経済成長率を6.7%、インドを6.6%と予想した。そのため中国の6.7%という経済成長率は、世界最高になる可能性がある。
質と効果の改善が象徴的に
中国経済の新常態の特徴が、2016年にさらに際立った。まず経済運行が合理的な範囲内となり、さらに経済成長の質と効果が改善された。寧局長は「構造改善を見ると、2016年にはサービス業の割合が上昇を続け、消費への寄与に占める割合が3分の2弱に達した。モデルチェンジを見ると、2016年の単位GDP当たりのエネルギー消費量は5%減少し、クリーンエネルギーの割合が高まり、企業の効果が拡大している」と表明した。
国家統計局のデータを見ると、戦略的新興産業の付加価値額は2016年に、前年比10.5%増となり、一定規模以上工業企業を4.5ポイント上回った。「大衆創業・万衆革新」の着実な推進により、全国で新設された企業数は、前年比24.5%増の553万社に達した。工業の零細企業の景気が回復し、第1−4四半期の景況感指数は87.2、90.6、92.0、93.3となった。
エコノミストの張立群氏は「第13次五カ年計画(2016−20年)の初年度に、中国経済は構造調整とモデルチェンジで重要な進展を実現した。一連の積極的な変化、『三去一降一補』(過剰生産能力・在庫・レバレッジの削減、コストの引き下げ 、脆弱産業分野の支援)の大きな効果は、中国経済の質が向上中であることを示している。幸先いいスタートを切った後、2017年に供給側の構造改革が推進されるに伴い、中国経済の構造改善、発展モデルチェンジにさらに期待できるようになる」と指摘した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2017年1月22日