また、反グローバル化の思想がいつの間にか広がり、保護貿易主義のもやが次第に濃くなっていることも、中国の貿易には懸念材料となる。国際通貨基金(IMF)は最新リポートで、保護貿易主義の高まりが2017年の世界経済の最も大きいリスクになると指摘している。
1月の統計によると、中国の対米、対EUの貿易黒字は前年同期比でそれぞれ8.2%増、11.8%増となった。白明副所長は、「相手国の対中貿易赤字の拡大は、中国にさらなる圧力になる」と話している。
こうした状況のなか、ここ数年に世界で最も貿易救済措置に遭遇した国として、中国が2017年に直面する貿易摩擦はさらに厳しくなりそうだ。中国商務部によると、今年に入ってからすでに2カ国が中国に対し反ダンピング調査を起こした。
対外貿易の情勢はまだ定まっていないが、中国の貿易に対する「抵抗力」は今と昔では比べ物にならない水準にある。
ここ1年で中国は、自由貿易パートナー国が増え、地域も広がり、高水準の自由貿易ネットワークを構築している。「一帯一路」の関連国に対する輸出は比較的高い伸びを示し、中国貿易の大きな成長ポイントになった。こうした状況は中国の貿易企業の多様化とリスクの分散を後押ししている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2017年2月13日