中国国家外国為替管理局がこのほど発表した統計によると、1月、銀行の外貨の購入と売却の規模の差が縮まり、非銀行機構の渉外支出入の差も縮まった。同局の報道官は、「2017年に入り、中国のクロスボーダー資金の流出の圧力は明らかに緩和した」との見方を示している。人民日報が報じた。
同報道官は、最近、中国の外国為替の需要と供給は、多方面で積極的な変化が見られるとの見方を示している。まず、市場の外貨売却の需要が回復した一方、外貨購入の需要は低下した。1月、銀行のクライアントの外貨売却と渉外外国為替収入の比は62%で、前月比で4ポイント上昇した。一方、銀行のクライアントの外貨購入と渉外外国為替支出の比は71%で、前月比で3ポイント下降した。次に、企業のクロスボーダー外国為替融資の規模は安定した拡大を見せ、中国国内の外貨建ての借入の返済規模はさらに縮小した。1月、企業のリファイナンシングや期限付き信用状など輸入・クロスボーダー為替融資の余額が前月比で41億ドル(約4633億円)増となり、11ヶ月連続の増加となった。企業の外貨建ての借金返済や外貨購入の規模は13年3月以降で最低値を記録し、前月比45%減となった。その他、中国国内の外貨購入の需要が一層安定している。例えば、1月、企業の対外直接投資資本金のための外貨購入は前月比8%減で、投資収益による外貨購入も前月比20%減となった。また、個人の旅行や留学などの目的で購入する外貨も前月比で28%減となった。