中国国家統計局は14日、2017年1-2月の主要経済指標を発表した。今年1-2月の工業企業(一定規模以上)による鉱工業生産の伸び率は前年同期比6.3%で、昨年12月を0.3ポイント、前年同期を0.9ポイント上回った。全国固定資産投資(農家を除く)は前年同期比8.9%増の4兆1378億元と、伸び率が昨年通年より0.8ポイント高かった。小売売上高は前年同期比9.5%増(価格要因除くと8.1%増)の5兆7960億元となり、伸び率は昨年12月比で1.4ポイント、前年同期比で0.7ポイント低下した。
「内需と外需が全面的に回復するなか、輸出や製造業投資、不動産投資、インフラ建設などが想定を上回る回復をみせ、中国の経済サイクルは衰退から復活に向かっている」。方正証券の任澤平チーフ・エコノミストは、中国の輸出関連・製造業への米国の投資という外的要因や、地方政府改選後のインフラ投資衝動、一・二線都市(大都市・地方中枢都市)と三・四線都市(地方都市)の不動産在庫に対する需要、実質的な低金利による企業の資金需要増などが後押ししたと分析。中・長期的な視点でみると、中国経済は、過去6年にわたる生産能力削減やデフレ、バランスシート調整から抜け出し、新たなサイクルのスタート地点に立っているとの見方を示した。
交通銀行の連平チーフ・エコノミストは、最近の経済情勢について、緩やかに回復するサインが強くなり、需給の回復が工業生産の加速とサービス業の発展促進につながっているため、今年第1四半期の経済成長率が低下することはないと予想。