中国企業の「走出去(海外進出)」投資が「噴出」しているのは、受け入れ側のニーズも要因となっている。中国投資公司の前総経理だった高西慶氏は、国内外の投資銀行が多くの民営企業の海外投資を促進したと指摘。国際金融危機の前と初期に、西側諸国は一様に中国企業の投資を歓迎したため、国有企業の対外投資ブームが起こった。ところが2010年以降、米国などが危機から徐々に回復すると、米国、カナダ、オーストラリア、欧州の一部の政府外資管理部門が、中国国有企業のクロスボーダーの合併・買収をめぐる問題を指摘し始め、その動きは次第に強まり、中国企業が強制審査を受け、合併・買収案件が不承認となるケースが増えた。国有企業の海外合併・買収が阻まれるなか、国内外の投資銀行は民営企業の海外進出を後押しし、受け入れ側のニーズも民営企業の海外投資を促進した。
これからのグローバル資本流動はどうなるのか?「過去10年の最も大きなトレンドは新興市場の持続的な規模拡大だ」。カナダ国民年金投資委員会(CPPIB)アジア太平洋地区代表のスイ・キム氏は、「新興市場、特に中国が将来の資金ホットスポットになる」との見方を示している。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2017年3月28日