7つの自由貿易試験区、国務院が新設を批准

7つの自由貿易試験区、国務院が新設を批准。

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発信時間:2017-04-01 15:04:50 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

国務院新聞弁公室が31日に開いた記者会見で、中国商務部副部長の王受文氏、遼寧省副省長の王大偉氏、上海市常務副市長の周波氏、浙江省副省長の梁黎明氏、河南省副省長の舒慶氏、湖北省副省長の童道馳氏、重慶市副市長の劉桂平氏、四川省常務副省長の王寧氏、陝西省副省長の馮新柱氏が、中国の自由貿易試験区の建設状況を説明した。

 新設試験区、国家級新区・園区に設立

王受文氏によると、党中央と国務院は昨年8月末、遼寧省、浙江省、河南省、湖北省、重慶市、四川省、陝西省に7つの自由貿易試験区を新設することを決定した。国務院はこのほど、7つの自由貿易試験区の設立を正式に批准し、全体案をそれぞれ印刷・配布した。新設される自由貿易試験区は主に中西部地区と東北地区に集中。西部開発、東北興隆、中部台頭、東部率先、北京・天津・河北共同発展、長江経済ベルトの発展、一帯一路(シルクロード経済ベルト、21世紀海上シルクロード)の建設などの重大構想により良く貢献することが目的。

国務院はこのほど「中国(上海)自由貿易試験区の改革開放の全面的な深化案を」印刷・配布した。これは上海自由貿易試験区の設立以来、3つ目の案だ。周波氏によると、同案は改革を系統的に反映し、連動発展を際立たせ、一帯一路建設や長江経済ベルトの発展などの積極的な貢献を重視している。自由貿易区を、開放・革新一体型の総合改革試験区、開放型経済体制のリスク・圧力測定エリア、政府ガバナンス能力向上の先行エリアにする。

王受文氏によると、新たな自由貿易試験区は上海などの既存の自由貿易試験区を参照し、主に良好な基礎を持つ国家級新区・園区に設立される。いずれも3つの片区を含み、面積は120平方キロメートル内。7省・市は各自の特長と結びつけ、自由貿易試験区で国有資産・国有企業改革、精製油を中心とする大口商品の投資利便化及び貿易自由化、各種国際物流体制の構築、現代農業交流・協力枠組みの革新、人文交流新モデルの構築といった特色ある試行任務を模索・推進する。上海などの既存の自由貿易試験区と対比・相互補完しながら試験を行い、より広い範囲でそれぞれの特色ある試行構造を形成する。

 


 

 西部地区の窓口都市の開放を拡大

 このたび新設される自由貿易試験区の全体案では、西部地区の窓口都市の開放拡大、西部大開発のけん引が強調された。劉桂平氏によると、重慶市はプラットフォーム及びルート建設を通じ、シルクロード経済ベルトと長江経済ベルトの連結点としての地理的優位性を強化する。航空・鉄道・河港の3つの中枢機能、保税機能・口岸機能を一体化させた開放的なプラットフォームをさらに整備し、重慶市の積載能力を強化する。

 王寧氏によると、四川省は実施案と年間活動重点任務リストを発表する。これには行政のスリム化、権限移譲、サービス強化を中心的な内容とする政府職能の変化のさらなる推進、投資のさらなる統一計画の手配による投資促進水準の向上、貿易のさらなる利便化による海外貿易のモデルチェンジ・アップグレード及びサービス要素の自由な流動、金融分野の改革・革新のさらなる深化などが含まれる。

 馮新柱氏によると、陝西省は自由貿易試験区の建設を通じ、世界の高基準投資及び貿易ルールに合致する行政管理体制の制定を模索し、政府職能を着実に変化させ、一帯一路の建設と西部大開発戦略の実施を促す。

 


 

 大口商品投資利便化と国有企業改革の深化

 梁黎明氏によると、浙江自由貿易試験区全体案は、大口商品の国際配置能力の向上という重大な命題に焦点を絞り、精製油を中心とする大口商品投資利便化及び貿易自由化などの特色ある試行任務を打ち出し、模索する。全体案は浙江省の海上保税燃料供給倉庫の設立、異なる税目による保税燃料混合・調整、保税燃料の関税エリアをまたぐ直接供給などの模索を認めている。これは供給側の構造改革の需要であり、中国の国際船舶給油などの海事サービス面の不足を補い、中国の国際保税燃料市場における競争力を高めるため極めて重要だ。

 全体案は精製油備蓄・輸送・投資主体の多元化、精製油備蓄モデルの革新、備蓄・輸送インフラ整備の加速などに対して、模索の大きな余地を残した。こうすることで民間で放置されている石油備蓄庫資源を効果的に活用し、中国の石油備蓄面の弱点を効果的に補い、中国のエネルギー・経済安全をさらに保障することができる。

 王大偉氏によると、市場中心型の体制・枠組み改革を加速し、積極的に構造を調整することで、自由貿易試験区を東北旧工業地帯の発展の全体的な競争力の向上、対外開放の新たなエンジンとする。これは国家が遼寧自由貿易試験区に与えた重要な使命だ。遼寧省は国有資産・国有企業改革をさらに掘り下げ、東北旧工業地帯の発展の全体的な競争力を高める。自由貿易試験区内で混合所有制改革の試行を重点的に実施し、各種所有制の資本優位性の相互補完を模索し、体制・枠組みを相互促進し、国有企業ガバナンスモデル及び経営枠組みを整える。

 


 

 南北を貫き、東西をつなぎ、一帯一路に貢献

 舒慶氏によると、河南省は地理的な優位性が高く、現代的な立体交通体制と現代物流体制の建設を通じ、自由貿易試験区を一帯一路に貢献する現代総合交通中枢とする。重点的な取組内容は次の通り。中枢としての機能を強化し、国内貨物の流通能力を強化する。各種方式による連絡輸送の発展に力を入れ、各種輸送方式の情報資源の開放と共有及び相互接続を推進し、国際各種連絡輸送物流ルートをスムーズにする。「大通関」(通関業務効率向上プロジェクト)を加速し、国際ルールと合致する大通関構造を構築する。中枢経済を発展させ、現代物流業及びハイエンド製造業、商業・紡績サービス業の連動的発展水準を全面的に高める。

 童道馳氏によると、国家が湖北自由貿易試験区に与えた使命は、産業移転の秩序ある受け入れ、一連の戦略的新興産業及びハイテク産業基地の建設であり、中部台頭戦略及び長江経済ベルトの発展推進においてけん引力及び模範的効果を発揮する。湖北省は革新駆動型発展の推進、長江経済ベルトの産業モデルチェンジ・アップグレードの促進、中部台頭などの面で、複製・普及可能な成果を手にし、一つの道を作り実質的な効果を生み出すよう努力する。湖北省はすでに自由貿易試験区業務指導チームを発足しており、武漢・襄陽・宜昌という3つの片区の協力を強化し、各自の特色ある共同発展の局面を形成している。

 

 

「中国網日本語版(チャイナネット)」2017年4月1日

 

 

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