中国の習近平国家主席は4日、フィンランド公式訪問を開始した。フィンランドの各界関係者は、今回の訪問は両国関係の発展を促す新たなチャンスになると期待している。訪問前日、記者はフィンランド貿易・投資・観光促進局のマルコ副総裁に独占インタビューを行った。経済・貿易分野でキャリアのあるマルコ氏は、「中国市場はフィンランド企業にとって大きなチャンスであり、フィンランドは中国との協力強化に期待している」と述べた。

中国の国民とフィンランドの縁については、「ノキア」が最も良い例である。当時、ノキアは高い質で中国で人気を得た。現在、フィンランド貿易・投資・観光促進局の副総裁を務めるマルコ氏は当時、ノキア中国支社の主管だった。彼は、「フィンランドは中国で活躍しており、フィンランド企業は中国に進出し、その数も増えている。ノキアは長い間、両国の経済・貿易協力に貢献し、技術イノベーションにも大きな貢献をした」と話す。

マルコ氏は現在、大きなプロジェクトや提携に力を入れている。フィンランド貿易・投資・観光促進局は政府機関であり、主にフィンランド企業の海外市場進出、フィンランドに投資する外国企業の誘致、外国人観光客の誘致を担当している。現在、同機関は31の国・地域に40以上の貿易センターを設立し、中国の北京と上海にもある。

フィンランドと中国の経済・貿易協力の促進において、マルコ氏は重要な立場にある。マルコ氏は、フィンランドの最大の強みはイノベーション力だと考える。近年、華為技術（ファーウェイ）などの中国企業が次々とフィンランドで業務を行い、フィンランドの良好なイノベーション資源に目をつけている。マルコ氏は、「中国企業のフィンランドでの業務は成長が速い。2010年以降、中国の大手企業が次々とフィンランドに進出し、良好なイノベーション資源を利用して研究・開発や革新的な業務を展開している。フィンランドの専門技術を利用して企業のイノベーション力を強化することが最重点となっている」と話す。

マルコ氏は以前、「中国フィンランドゴールドブリッジイノベーションセンター」の総経理を務め、両国企業に専門の投資アドバイス、イノベーションサービス、ビジネスサービスを提供していた。近年、両国間の投資額は急増し、数十億ドルに達している。中国に進出したフィンランドの会社は400社に達し、フィンランドに進出した中国企業は35社に達した。

マルコ氏は、中国企業はフィンランドの電気自動車、バイオ・ヘルスケア技術、エネルギー技術などの新技術に一層注目すべきだと提案した。「フィンランド企業にとって、中国市場には巨大なチャンスがある。そのため、私たちは中国と引き続き協力し、さらに発展することを期待している。現在の中国との協力状況に非常に満足している。両国は非常に良好なパートナー関係を築いており、この関係が続くことを望んでいる」と話す。

マルコ氏は、フィンランドのイノベーション力は主に教育によるものだと考える。知識を教えるだけでなく、学んだ知識を応用し、学生の問題解決能力を高めることに重点を置いており、「両国は教育分野の協力強化を話し合ってはどうだろうか」と提案した。そのほかに、観光も協力の重要な分野である。

習近平主席のフィンランド公式訪問について、マルコ氏は、「両国が良好な政治関係を維持することは非常に重要である。両国首脳の会談は非常に重要であり、習近平主席のフィンランド訪問をうれしく思う。フィンランドは小国だが多くの優位性もあり、それらを中国とシェアしたい」と語った。