スペイン『ABC』は先般、同紙記者のパブロ・M・ディアス氏が書いた「中国が“現代シルクロード”を利用してグローバル化をリードする」という記事を掲載した。同記事は、昔のシルクロードが紀元前2世紀に出現し、西暦15世紀まで使われたと紹介。中国が今使っている“シルクロード”理念は未来のグローバル化をリードすると伝えている。
中国の北京市で先ほど開かれた「一帯一路」国際協力サミットフォーラムには、世界から30カ国近くの首脳が出席し、130カ国が1000人以上の代表を派遣した。中国首脳はフォーラムで、中国が「一帯一路」建設の資金支援を拡大し、シルクロードファンドに1000億元を追加するほか、金融機関による人民元海外ファンド業務の展開を奨励し、その規模が約3000億元に上るとの見通しを示した。「一帯一路」の総投資額は1兆ユーロを超える見込みで、特にインフラ分野に資金が投じられると説明した。
記事では、関連する多くの事例が紹介されている。中国がラオスで鉄道建設に資金を投じ、その予算は60億ユーロに上る。インドネシアのジャカルタ-バンドン高速鉄道プロジェクトも始まる。また、中国がパキスタンと中国・パキスタン経済回廊の建設で協力し、中国の新疆ウイグル自治区からアラビア海の表門--グワダル港を直接結ぶ。中国は、グワダル港の40年間の運営権を利用して、海上商業・貿易輸送ターミナルをつくる予定だ。欧州では、中国遠洋海運集団がギリシャ最大の港湾、ピレウス港を買収し、現地にしっかりと根を下ろした。セルビア、ハンガリーと協定を結び、中国の鉄道技術・装備一式をハンガリー・セルビア鉄道プロジェクトに導入する。
中国の専門家は、インフラが無ければ発展もないと指摘した。「現代シルクロード」は中国の特色を持つ理念があり、様々な国家間の協力を促進し、グローバル化と多様化を深化させる見通しで、新興強国にとって有利な条件を掘り起こして創造したと評価。一部の専門家も、中国が打ち出したこの計画が引き起こした疑念を晴らすために、中国がこの計画を通じて植民する意思は無く、自国の発展モデルを輸出することもないとの見解を示している。