招商銀行と米投資会社のベインキャピタルは20日、『中国プライベート・ウェルス・レポート(富裕層調査)』を共同で発表した。2017年のレポートによると、中国の個人可投資資産が1000万元以上の人は2006年の18万人から16年には158万人に増加した。約90%の人が10年未満、約70%が6年弱で裕福になり、この6年間1日に490人が資産1000万元以上の富裕者に仲間入りしたことになる。
報告によると、2014~16年の中国の富裕層(個人可投資資産1000万元以上)の年平均増加率は23%に達した。資産規模を見ると、2016年の富裕層の投資可能資産は総額49兆元、2014~16年に24%増加し、増加率は2012~14年よりやや拡大。1人あたり投資可能資産は3100万元でほぼ横ばいだった。
2社の調査によると、2016年は全国22の省で富裕層が2万人を超え、地域の差は縮小した。広東省、上海市、北京市、江蘇省、浙江省、山東省、四川省、湖北省、福建省の9の省・市で富裕層が5万人以上となった。
中国の富裕層は全体的に増加段階にあり、2017年は前年比18%増の187万人に達する見通し。報告は、2017年の富裕層の資産総額は58兆元で、前年比19%増加すると予想。
招商銀行とベインキャピタルは、2017年も引き続き中国の富裕層は安定した増加になると見ている。まず、プライベート・エクイティ・ファンドやプライベート証券ファンドなどの国内の投資商品が成熟化し、投資家の受容性が高まり、これらの資産は高成長を維持するとみられる。また、IPO審査の調整を考慮すると、株式市場の脱レバレッジ、脱バブルが進み、A株市場は徐々に回復し、投資家の自信も回復するとみられる。しかし、不動産政策の緊縮に伴い、投資目的の不動産取引は減少することが予想される。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2017年6月23日