オーストラリアと中国の専門家が共同執筆した「中国経済の最前線」シリーズの第1巻「中国経済成長の新たな源泉:改革、資源エネルギー、気候変動」の発表会がこのほど北京で行われた。供給側の視点から出発して、中国が経済成長の新たな源泉をどのようにくみ出すかを論じるとともに、中国が2030年までに高所得国の仲間入りを果たすと予測する。英語版は先に16年にオーストラリアで出版された。「科技日報」が伝えた。
同書は、「グローバル経済が変動する時期に、中国の変革はスタートした。2007年末に世界が経済危機に陥ると、先進国の経済成長は低迷を続けた。中国以外の発展途上国の経済はそれぞれに異なった発展の道のりをたどった。多くの発展途上国は先進国がさまざまな問題に直面する中、力強い経済成長の勢いを維持し続けた」と指摘する。
同書は中国が重視する機関設立を高く評価し、これによって中国と高所得国の発展途上国への投資が促されたと評する。同書によると、「一帯一路」(the Belt and Road)イニシアティブの下、アジアインフラ投資銀行(AIIB)、新開発銀行、シルクロード基金、その他の一連の金融機関が相次いで設立され、投資の障壁をうち破った。中国の努力が先進国による発展途上国のインフラ建設を支援するための積極的な資金の提供を後押ししたという。