中国で産業用ロボット需要が急増している。製造現場での人手不足や自動化ニーズの高まりが背景にあり、日系メーカーが増産対応を急いでいるという。『日本経済新聞』電子版が21日付けで報じた。
同紙は、中国現地での「ロボット爆買い」の事情の取材を通じて、人口構造の変化という「曲がり角の中国」の今が見えてきたとして、次のように報じた。
上海から車で3時間半。浙江省の港町、寧波にある家電部品メーカー、新露はプレス加工工程に川崎重工業(本社:兵庫県神戸市)製のロボットを導入し、1ライン当たりの従業員を10人から1人に減らした。
中国の産業用ロボットの市場シェアで過半を占める日本・欧州勢は「今こそ投資の時だ」(川崎重工業)と攻勢に出る。
川崎重工業は、2016年度に4000台だった主力の蘇州工場の生産を2017年度は約8割増の7000台に引き上げる。不二越(本社:富山県富山市)は2018年までに中国で新工場を稼働し、生産能力を現在の約3倍の月1000台に増やす。