中国の習近平国家主席は3日からロシアを公式訪問する。その後はドイツを公式訪問するとともに、ハンブルクで開かれる20カ国・地域(G20)首脳会合に出席する。中露首脳会談は今年に入ってから3回目、習主席のドイツ訪問は2回目。露メディアは、「中国首脳の露・独訪問は世界経済の協力強化、グローバル経済ガバナンスの整備促進にプラスとなり、世界経済の不透明感解消につながる」との見方を示した。
習主席は3、4日の両日にロシアを公式訪問する。中国外交部の李惠来・部長助理は先ごろのメディア向けブリーフィングで、「習主席は期間中にプーチン大統領と会談し、新たな情勢下での中露関係発展の方向性と目標を共に定める。関連部門は経済貿易、エネルギー、投資、相互接続、メディア、教育などの分野で重要な協力文書に調印する予定」と説明した。
露コメルサント紙は1日、「クレムリンは、停滞するロシア経済を中国が支援してくれることを期待している」と報じた。中国がロシア国内で関与する主な大型プロジェクトはいずれも「一帯一路」構想に関わるもので、ロシアは「一帯一路」とユーラシア経済連合の連係を支持するという。露紙の予測では、中国首脳の訪露期間中に両国企業は数十件の協力協議を結ぶ予定で、総額100億米ドルに達する見込みだという。
露スプートニクはロシアの学者の見方として、両国は中国首脳の訪露期間中に「一帯一路」とユーラシア経済連合の連係、国境地域の発展協力と朝鮮半島の緊張緩和などについて進展を目指すと指摘。ロシア科学アカデミー極東支部のペトロフスキー氏は、開発中の長距離ワイドボディ機プロジェクトで新たな情報が明らかになる可能性もあるとしている。