中国とドイツはイノベーションでのパートナーシップ強化、政策プラットフォームの構築を推し進める方針だ。イノベーションとハイテク技術の発展戦略を連動させ、企業の重点分野での互恵協力を促進、大学と職業教育の協力を深める。これらの関係強化は必ずや、中独両国の全方位的・戦略的パートナーシップとイノベーション協力を新たなステージに押し上げるに違いない。
ドイツはEUの盟主であり、中国の全方位的・戦略的パートナーでもある。中独両国の国交樹立から45年、特に2014年の全方位的・戦略的パートナーシップ構築後、両国の関係は急速に発展した。中国の習近平国家主席の今回のドイツ公式訪問は、中独両国の政治的な信頼関係を深め、各分野での実務協力拡大につながる。なかでも、両国のイノベーションでの協力レベルを全面的に高め、地域と世界に安定・協力・発展のポジティブな力を注ぎ込むことになる。
中独両国のイノベーション協力は明確な市場志向型の協力で、豊かな成果を上げている。ドイツと中国の科学研究機関と関連企業は、オートメーション、スマート工場、スマート生産などで強固な協力基盤を築いた。ドイツは中国へのハードウェアの技術移転が最も多い国だ。ドイツの自動車、化学工業、電子・電気などの産業で競争優位性がある大手企業は、最も早くに中国に進出した多国籍企業だ。それらの企業はいずれも中国で研究開発センターを設立し、中国の研究型大学や研究機関と緊密な協力を行っているが、先端分野では大きな研究成果を上げている。両国の協力による最初の「インダストリー4.0」生産モデルラインが瀋陽に建設され、イノベーション戦略の連係による成果が示された。近年、ドイツの中小企業が中国市場への進出を加速している。これらの企業は産業科学技術パークに入居する形で進出し、イノベーション型産業の集積地を形成している。これと同時に、瀋陽、青島、蕪湖、掲陽、太倉などの都市では特色ある中独産業パークが建設され、勢いよく発展している。そこでは両国のイノベーションの新たな協力が盛んに行われ、発展途上国と先進国とのイノベーション協力の模範となっている。