LinkedInが先ほど発表した「世界AI分野人材報告書」によると、同社サービスに登録されている世界AI(人工知能)技術者は、2017年第1四半期の時点で190万人を上回った。うち米国は85万人以上で首位、中国は5万人以上で7位となっている。
ところがこれらの人材は依然として、IT業界の需要を満たしていない。インターネット研修の10年以上の業務経験を持つ陳栄根氏も、IT業界で現在最も不足しているのはAI人材であることに気づいている。「多くの業界大手が月給数十万元で、AIトップ人材を招聘しているほどだ」一部の業界関係者によると、国内の需要と供給は10:1の割合で、供給不足が深刻だ。中国工業・情報化部教育試験センターの周明副主任も2016年に、中国AI人材の不足分は500万人以上にのぼると話した。
中国のAI人材の数は米国に大きな差をつけられているが、発展の将来性は高い。同報告書によると、中国のベテランAI人材の数は米国を大きく下回り、10年間の経験を持つ人材は38.7%のみ。米国は世界最高の71.5%。しかし中国のAI人材にも強みがある。つまり高学歴者が多いことで、院生以上の学歴を持つ人材が62.1%に達し、米国の56.5%を上回る。これは中国のAI人材は若く経験が不足しているが、高学歴で受容力が高く、侮れない潜在力を秘めているということだ。
大学と企業の提携が近年緊密化し、一連の関連人材を育成している。AI人材チームも拡大を続けている。中国の若きAI人材の多くが、北京大学、清華大学、北京郵電大学、華中科技大学など20校を卒業している。これらの大学は業界内で「AI人材の揺籃」と呼ばれている。
LinkedIn中国技術副総裁の王迪氏は「中国で発展中のITの革新、膨大なデータ、豊富な応用シーン、大量の資本により、中国は世界の人材にとって魅力を増している。これにより中国は世界AI競走場における、最も有力な後発者になる」と述べた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2017年7月14日