中国共産党第19回全国代表大会(第19回党大会)の報告は、中国の未来の発展の新しい青写真を描いた。うち多くの経済分野の新表現は、中国経済の新動向を反映した。
ー第2回土地請負の満期後、期間を30年延長
中国共産党第18期中央委員会第3回全体会議(三中全会)は、農村部の土地請負関係の安定、長期的不変の維持を提案した。第19回党大会の報告はこの表現を繰り返すと同時に、初めて第2回土地請負の満期後、さらに期間を30年延長することを明らかにした。
土地経営権の変遷後、請負権が失われるかは、中国の農家が関心を寄せる話題だった。報告は農村部土地請負関係の長期的不変について、より具体的かつ実行可能な内容を列挙した。これは人々を安心させた。
ー全面的・規範的・透明な、標準的で合理的で拘束力を持つ予算制度
予算管理制度改革は、中国の財政・税制改革の中心内容だ。第19回党大会の報告は、全面的・規範的・透明な、標準的で合理的で拘束力を持つ予算制度を制定するとした。うち「標準的で合理的で拘束力を持つ」が、初めて同制度の目標として明確にされた。
国家行政学院経済学部の馮俏彬教授は、中国新聞社のインタビューに応じた際に「標準は中国予算管理が注目する重点だが、各部門によって状況が異なるため、統一標準体系がまだ確立されていない。第19回党大会の報告は『標準』に言及しており、同問題の技術的準備がすでに相対的に成熟していることを意味する」と指摘した。
「拘束力」は、中国の予算の拘束がさらに強まることを意味する。納税者の税金の使途とその理由をはっきりさせなければならない。馮教授は「規定に合わない税金使用行為は厳罰に処される。関連部門と個人の責任が追及される」と話した。
ー自由貿易試験区により大きな改革の自主権を付与
自由貿易試験区により大きな改革の自主権を付与する。これは第19回党大会の報告のうち、対外開放に関し最も注目を集めた表現の一つだ。
中国は改革を全面的に掘り下げ開放を拡大するため、新しい道を模索することを目的に自由貿易試験区を設立した。公式データによると、上海など4カ所の自由貿易試験区は現在、投資・貿易などの分野ですでに123の改革試行経験を形成しており、全国もしくは特定エリア内で複製・普及を進めている。
中国商務部研究院国際市場研究所の白明副所長は「自由貿易試験区により大きな改革の自主権を与える。これは地方制度革新の先行試験の内容と順序、改革の経験の普及と複製などにより多くの自主選択の余地を与えることを意味する。千篇一律である必要はなく、全体で前進するということだ」と指摘した。
報告は初めて、自由貿易港の建設を模索するとした。白副所長は「これは資源の高効率配置の場を構築することになる。大口商品オフショア取引の発展を促し、中国の貿易における発言権を高める」と話した。
ー世界向けの貿易・投融資・生産・サービスネットワークを形成
第19回党大会の報告は、世界向けの貿易・投融資・生産・サービスネットワークを形成し、国際経済協力と競争の新たな優位性の育成を加速するとした。報告はさらに、世界的な競争力を持つ世界一流企業を育成すると明確にした。中国の世界範囲の資源配置改善の方針を読み取ることができる。
白副所長は記者に対して「貿易・投融資・生産・サービスネットワークの構築は、中国企業が国際的な競争力を強化するため、安全ネットワークを提供する。この網があれば、中国企業は海外市場開拓で孤軍奮闘になることはない。中国の全面的な対外開放構造も、全体的に活性化される」と述べた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2017年10月20日