VR技術は人々の生活を充実させ、各業界にも応用でき、グレードアップ・世代交代のチャンスをもたらした。VRの産業チェーンは長く幅広く、ハードウェア、コアチップ、コンピュータソフト、アプリなど多くの分野に及び、これらの分野の技術進歩、商品のアップグレードを促している。また、「VRサービス産業」という新しい産業も生み出した。趙沁平氏は、VRは国家産業構造のグレードアップ・世代交代、地方産業の構造調整に新たなチャンスをもたらすと見ている。
中国政府は近年、VR技術の発展に関心を寄せている。2016年5月19日、中国共産党中央、国務院は『国家革新駆動型発展戦略綱要』を発行し、VR技術の研究と産業の発展を強化することを明確にした。今年1月15日に発行された国家『モバイル通信の健全かつ秩序ある発展の促進に関する意見』もVR、人工知能(AI)、VRなどのコア技術の取り組みを強化するよう求めた。
趙沁平氏は、「VR業界の発展には課題もある。1つは人材不足、もう1つは持続可能なイノベーションの技術不足。業界が持続可能な発展を実現するには、持続的な技術支援とコンテンツが必要である」と話した。そのほかに、国内の関連のベンチャー企業も人材導入、資本蓄積、管理能力の面で困難や不足に直面し、地方政府と投資機関の支援を必要としている。
第1回中国仮想現実革新創業大会は中国電子情報産業発展研究院、仮想技術産業連盟、国科創新創業投資有限公司が共同で開催。科技部火炬センター孵化器処の隋志強研究員は、「仮想現実革新創業大会は市場化の道を切り開き、企業に資金調達の場を構築した。大会を通して多くの優秀企業を見つけ、VRに携わる国内外の人材を発掘することで、優れたプロジェクトと企業を生み、VR産業に貢献することができる」と語った。
王鵬氏は、VR技術の研究と産業発展を強化するため、関連の投資機関がVR産業投資基金の設立を進めていることを明かした。今回の大会で発掘された優秀な企業とチームも各国家級投資基金に推薦される可能性がある。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2017年11月4日