かつての世界カメラ大手であるニコンは昨日、中国のコンパクトデジタルカメラ(コンデジ)を生産する工場の操業を停止すると発表した。しかし無錫市の工場のみで、広東省と浙江省の工場は正常に操業し、影響を受けない。
ニコンが同日発表したプレスリリースによると、無錫工場はデジカメ、デジカメ用部品の製造を行っていた。しかしスマホの台頭により、コンデジ市場が急激に縮小し、工場の稼働率も大幅に低下していた。
ニコンは昨年末に発表した「構造改革計画」で、世界的な生産体制改善策を打ち出していた。これには稼働率の低い工場の操業停止、生産拠点の合併、人員削減などが含まれる。情報によると、無錫工場の稼働率は長期に渡り、30%前後のみだった。
無錫にあるニコン光学儀器(中国)有限公司は2002年6月に設立された。現在の従業員数は2300人。主にデジカメとデジカメ用部品の製造に従事していた。ニコンの同工場閉鎖は、中国市場からの撤退を意味せず、一眼レフカメラなどの高付加価値製品の製造に専念する。ニコンは公告の中で、世界で最も重要な市場の一つという中国の位置付けに変化が生じることはなく、上海市の映像製品販売企業であるニコン映像儀器銷售(中国)有限公司など、中国で生産・販売を行う子会社の事業に影響が生じることはないとした。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2017年11月6日