宅配便の梱包ゴミが深刻化、中国がグリーンな物流を促進へ

宅配便の梱包ゴミが深刻化、中国がグリーンな物流を促進へ。

タグ:宅配便 梱包ゴミ

発信時間:2017-11-07 14:12:18 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

 電子商取引(EC)の急成長に伴い、宅配便の梱包による浪費と汚染の問題が近年浮き彫りになっている。

 

 国家郵政局の統計データによると、中国の宅配便取扱量は昨年312億件に達し、1人平均で23件弱となった。中国では2015年に、包装箱99億2200万個、テープ169億8500メートル、ビニール袋82億6800万枚が消耗された。うちテープの長さは赤道425周分。包装箱の重さを200グラムと仮定すると、これらの宅配便によって生じた梱包ゴミは400万トン以上になる。

 

 中国速達協会は、今年の「ダブル11」(11月11日、中国の「独身の日」)期間中、全業界の宅配便取扱量が10億件を突破すると予想した。これほど莫大な規模は、環境保護に厳しい課題を突きつける。

 

 第12期全国人民代表大会常務委員会第30回会議は2日にチーム会議を開き、全国人民代表大会常務委員会法執行検査チームの固体廃棄物環境汚染防止法の実施状況の報告と結びつけ、専門家の意見を聞いた。国家発展改革委員会の何立峰主任は席上「EC及び宅配業は近年急成長している新業態だが、関連管理措置が適時かつ適切に打ち出されなかったことから、梱包ゴミの激増といった目立った問題が生じている」と認めた。

 

 中国商務部の鐘山部長は、宅配ゴミに関する質問について▽EC及び物流・宅配企業に対して、配送ルートを利用した再利用可能な梱包物の回収を奨励する▽EC物流標準化を展開し、グリーンな梱包を促進する――という2つの措置で対応すると回答した。鐘部長は例を挙げ、「今年のダブル11期間中の物流のピークについて、一部のEC企業はシェア宅配ケースを打ち出した。このケースは1000回重複利用でき、1回あたり換算でコストはほとんどかからない。物流コストを削減し、環境を保護し資源を節約できる」と述べた。

 

 環境の圧力を受け、宅配業は再び新たな政策を迎えた。国家郵政局、国家発展改革委員会、中国科学技術部、中国工業・情報化部、中国環境保護部などの10部門は先ほど、「宅配業グリーン梱包活動の共同推進に関する指導意見」を共同発表し、第13次五カ年計画期間(2016-20年)中の宅配業グリーン梱包活動に関する次の目標を打ち出した。2020年までに分解可能なグリーン梱包材の使用率を50%に高め、専門的な宅配梱包材回収体系をほぼ構築する。

 

 同意見は、「宅配暫定条例」を打ち出し、宅配業者が分解・再利用可能な環境保護梱包材を使用することを奨励するとした。また主要宅配業者と各種環境衛生企業及び回収企業が共同で、「宅配業+回収業」という協力を試行することを奨励するとした。

 

 また10部門は宅配業グリーン梱包活動推進指導チームを共同で発足し、各地による宅配梱包再利用の財政支援の拡大を促し、宅配業者・EC企業のグリーン梱包に対する税収や貸付などの助成策を検討し発表する予定だ。


 「中国網日本語版(チャイナネット)」 2017年11月7日


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