スペイン紙『エル・ムンド』の6日の報道によると、欧州各国の多くのコミュニティにはきまって、基本的な生活ニーズを満たす中国人の小型商店が一つか二つ存在する。大型スーパーでも、「メイド・イン・チャイナ」と記された商品にしばしば出くわす。
この記事によれば、中国が世界最大の商品・サービス輸出国である以上、こうした光景には何の不思議もない。中国がこうした実績を上げることはまったく意外なことではない。海外に移住した華人はビジネスの知恵に富み、安い中国の商品をいかに外国に届けるかを心得ている。利潤は薄くても、彼らの努力によって、中国の商品はたちまち海外市場に広がった。中国はこうして、その名にふさわしい「世界の工場」になった。欧州の人びとの多くはこのことを身をもって知っている。スペインには、華人の開いた「100円ショップ」のような店舗が多くあり、ありとあらゆる生活用品が販売されている。
記事によると、中国の対外貿易は2016年、GDP(国内総生産)比で37%に達し、2兆600億ドル分の商品が輸出された。最も主要な貿易パートナーは、東南アジアと米国、EU各国とりわけドイツだ。だが中国の競争力はこれまで、設計や品質を土台としたものではなく、数量や品種、価格に依存したものが中心だった。とりわけ低廉な価格は中国に大きな市場を占有させた。
だが中国は現在、第13次5カ年計画(2016~20年)中に巨額の融資を提供し、「メイド・イン・チャイナ2025」を支えることを決定している。「メイド・イン・チャイナ2025」戦略を通じて産業構造を再編し、「数量時代」から「品質・效率時代」への移行を実現し、ドイツや米国、日本に追いつき追い越すことがねらいだ。
記事によると、この任務は極めて困難で、旧来のモデルを打ち破るのは口で言うほどたやすくはない。だが中国政府は、より長期的な視点に立ち、5年ごとの目標を一つひとつ確実に実現し、経済モデルの転換という目標を最終的に実現しようとしている。中国では現在、公共部門でも民間部門でも、ハイテクや再生可能エネルギー、人工知能、宇宙科学などの発展に重点が置かれ、革新の促進と品質の確保を土台とした発展がはかられている。
記事によると、「メイド・イン・チャイナ」を正しく発展させるための中国の努力はすでに実を結び始めている。庶民の生活に欠かせない携帯電話はその最良の例だ。2011年には、中国国内の携帯市場でも販売ランキングに国産の携帯電話が登場することはほとんどなかった。だが中国ブランドの携帯電話は今や、国際市場へと進出し、外国人消費者にも幅広く愛されている。中国製の携帯電話が欧州人の生活に溶け込んでいくにつれ、中国に対する西側世界の見方も変わり始めている。
記事によると、携帯電話だけでなく、モノのインターネットやネット通販の大企業も中国の世界での評判を高めている。さらに「海爾」(ハイアール)や「海信」(ハイセンス)、「美的」(ミデア)などの家電ブランドも欧州の消費者の信頼を勝ち取り始めている。
記事によると、世界知的所有権機関(WIPO)の発表した2016年の「グローバル・イノベーション・インデックス」で中国は初めてトップ25入りし、中所得国の中では第1位につけた。今年も年初から、科学技術の革新でいくつもの実績を上げている。中国の歩まなければならない道はまだ長いが、(先進国に追いつく)その日はいつか訪れることだろう。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2017年11月12日