マイクに向かって「私は小明といいます」と言ったとします。そのときスクリーンにそれが漢字なって表れたとします。皆さんは言語転換ソフトを想像されるでしょう。ではその時にそれがアメリカ大統領のトランプさんの声で英語で出てきたらどうでしょう。きっと驚かれるでしょうか。さらに「小明でなく暁明です」と付け加えると、スクリーンにはそのように表示が改まります。これがAIです。
AIはかつてペテンの代名詞だった
冒頭のシーンはiFlytecの決算説明会の一幕。その会場に詰め掛けた数千という技術専門家やビジネス関係者やマスコミの多さに改めてAIの人気のほどが伺われた。
ベテランの業界専門家によると、こうした現象は初めてではなく、現在のAIブームは3回目である。1970年代と90年代に同様の状況が現れたことがある。しかし当時は予期したほどの商業効果を得ることができず、「産業災害」の名をつけられ、多くの企業が倒産し人材も流出。AIはペテンの代名詞とされた。この両時期は「AI冬の時代」と呼ばれた。