中国の農村部、次の繁栄を実現へ=米メディア

中国の農村部、次の繁栄を実現へ=米メディア。

タグ:農村部 デジタル革命

発信時間:2017-12-16 10:30:00 | チャイナネット | 編集者にメールを送る


 韓友俊さん(音訳)は10月のある日の早朝、シルバーの宅配車に乗り華東地区の梁垛鎮を離れた。さまざまな小包を満載した車は田んぼ、農村の街、目立たぬ農家を通過し、中国奥地のさらに奥深くに向かう。韓さんのような宅配員は以前ならば、これほど遠くまで荷物を運ぶ理由がなかった。この40年間の急発展により、中国で人口が密集する大都市が繁栄を極めた。しかし残された多くの地区(特に江蘇省梁垛鎮などの農村)はまだ、相対的に貧困状態となっている。ところが中国経済の奇跡がもたらした数多くのメリットが、町や村に浸透しようとしている。ECサイトの宅配員である韓さんは、これを実感している。彼は同日70個の小包を積み込んだが、これは18カ月前の日常的な量の2倍に相当する。「勤務時間がますます長くなっている」

 

 中国はこれらの地方の消費者を必要としている。中国のデジタル革命、農業発展、その新しい道路と鉄道への巨額の投資により、大都市から遠く離れた住民が(政府の呼びかけに)呼応している。多くの過疎地が豊かな大都市を猛追し、かつてない手段によりこの国のより広範な経済に融合しようとしている。

 

 梁垛鎮のある塩城市で、現地人の財布は全国平均を上回るペースで膨れ上がっている。世帯消費支出の増加率は昨年、平均8%に達し、北京と上海を上回った。同市の「自動車城」はこの新しい繁栄を見守っている。ほぼすべての国内外自動車有名ブランドが、現地で顧客を争奪している。某ブランドのディーラーは「今年は2年前の4倍以上の2000台を販売する見通しだ。以前の購入者は民間企業の経営者が中心だったが、今や会社員も購入している」と話した。

 

 これらの発展が遅れた地域に暮らす住民は、中国の次の段階の発展にとって極めて重要だ。モルガン・スタンレー中国チーフエコノミストの邢自強氏は、これらの地域の消費者による支出が、大都市よりも好調になると信じている。中国の2030年までの個人消費の3分の2が、発展が遅れた地域で創出される。

 

 多くの経営者はこれらの地域を見直している。新しい道路と高速鉄道により、企業は小規模な都市に便利に移動できるようになる。利益を手にするのは内陸部の都市・町だけではなく、農場もより大規模かつ効率的になり、利便性が高まる。羅建海さん(音訳)は新型農民経営者の典型的な例だ。隣人の土地を請け負い、農具を貸し出すなどの事業により、年収が3年前の7倍に増加した。家庭の消費も以前の4倍に増えており、3人の子供に質のいい服を購入し、合弁メーカーの車を購入した。

 

 このような変化は、南京市の周建さん(音訳)のような都市部経営者を集めている。彼が設立した、農家の銀行などの金融機関からの融資獲得を支援するEC業者は、すでに1億5000万ドルの資金を集めている。「市場アップグレードにより、当社のような企業は大型農家にサービスを提供できる」このような機会は、中国EC大手を引きつけている。京東商城の宅配員はこの3年間で倍増しており、うち多くの人が農村部に商品を届けている。関係者は「農村部の消費が日増しに拡大している。当社はこの事業拡大のチャンスをつかもうとしている」と話した。


 

「中国網日本語版(チャイナネット)」 2017年12月7日

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