「中国は経済成長の強靭性を維持し、改革の勢いが強まった」。世界銀行中国担当チーフエコノミストのJohn Litwack氏は、2017年の中国経済についてこうコメントした。
供給側の構造改革深化の年となった2017年は、「三去一降一補」(過剰生産能力、不動産在庫の削減、デレバレッジ、 企業コストの引き下げ、脆弱分野の補強)の取り組みが奏功し、供給の質が高まった。現時点で、鉄鋼、石炭の生産能力削減は年間目標を上回る成果を上げ、新築分譲住宅の販売待ち面積と企業の負債比率は低下が続いた。減税・行政費用削減額は年間で1兆元以上に上り、脆弱分野への投資額は大幅に増加した。
「改革推進の継続により、中国経済の安定化に向けた条件が一段と整うとともに、前進に向けた力も強まった。2017年の中国経済は構造改善による多くのメリットが現れた。質と効果が向上するとともに、新たな原動力と産業が成長し、経済の活力が強まった。これにより、中国経済の長期的な改善に向けた基盤が一段と強固になった」と、中国人民大学の趙錫軍教授は分析した。
世界銀行シニアエコノミストのMelisa氏は、「有利な経済条件がマクロ経済の脆弱性低下と改革深化に絶好のチャンスを提供した。中国は、より質と効率の高い、より公平で持続可能な発展を実現できる条件を備えている」との見方を示した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2017年12月20日