日本のメディアによると、中国政府による外資系金融機関への出資規制緩和を受け、世界の金融大手による中国市場への参入表明が相次いでいる。
米債券運用大手ピムコ(PIMCO)が早ければ年内にも上海などに事業所を開設するほか、米JPモルガン・チェースや日本の野村ホールディングス(HD)も中国当局に申請したという。世界2位の経済大国である中国での成否は金融大手の地位を左右しかねないため、各社とも相次ぎ迅速な対応に乗り出す。
15日付け日本経済新聞中国語版によると、ピムコは早ければ年内にも上海と台湾にオフィスを開く計画だ。海外からの中国債券への投資ニーズの高まりに対応する。同社は債券を中心に3月末時点で約1兆7700億ドルを運用する。大手運用会社の参入によって、国内にとどまりがちだった中国の債券運用が世界の投資家に広がる可能性がある。
同紙によると、投資銀行も積極的な行動を起こしている。米メディアによると、JPモルガン・チェースは中国で運営する証券合弁会社の出資比率を51%に引き上げる申請をした。中国市場で過半の出資比率で事業を展開するため、野村HDやスイスのUBSグループも既に申請を済ませている。別の大手国内証券幹部も「(中国市場)への参入に向けて調査を進めている」として積極的に対応する方針を示した。