国家企業信用情報公示システムによると、テスラは上海市で全額出資子会社「テスラ(上海)有限公司」を設立した。同社はこのほど、上海浦東新区市場監督管理局が発給する営業許可証を正式に取得した。中国が自動車業界の外資出資規制撤廃を発表した後、テスラは初めて研究開発事業を含む子会社を中国で設立した。
テスラ(上海)有限公司の資本金は1億元で、株主は「テスラモーターズ香港リミテッド」。設立日は5月10日。公開された情報によると、同社の事業範囲には電気自動車(EV)及び部品、バッテリー、エネルギー貯蔵装置、太陽光製品・分野の技術開発、技術サービス、技術コンサルティング、技術譲渡と、上述した製品の卸売、仲介代理(競売を除く)輸出入事業が含まれ、かつ関連サービスを提供し、EVを展示し製品のマーケティングを行う。登録住所は上海浦東新区南匯新城鎮同家路168号D203A。
テスラモーターズ香港リミテッドはこれまで中国で企業を十数社設立していた。2017年10月に設立されたテスラ(北京)新エネ研究開発有限公司の事業範囲は、EV及び部品、バッテリー、エネルギー貯蔵装置、太陽光製品技術及び情報技術の研究開発だが、残りの子会社は自動車の輸入と販売を行っている。テスラ(北京)新エネ研究開発有限公司の資本金は200万ドルで、今回新たに設立されたテスラ(上海)有限公司を下回っている。
テスラはこれまで、中国で工場を設立し現地で生産を行うという情報が伝えられていた。昨年6月より、上海に工場を設立するという情報が何度も伝わっている。政府関連部門の当局者は今年3月14日、「上海は革新及び新エネ車産業の発展を支持する。テスラも上海市政府による新エネ車各種奨励策と良好な投資環境を高く評価しており、上海での投資をさらに拡大することになる。上海市政府とテスラは良好な意思疎通を維持しており、中国での計画を引き続き掘り下げることになる」と表明した。しかし現在まで、テスラが上海に工場を建設するという情報は、裏付けが取れていない。
注目すべきは、テスラのイーロン・マスクCEOが昨年末、中国工場が3年内に稼働開始すると発言したことだ。先ほど開かれたテスラの第1四半期決算発表会で、マスクCEOは再び、中国にスーパーバッテリー工場を建設する計画があると話した。テスラは近日中にさらなる情報を開示し、未来のバッテリー工場は自動車製造も行うという。
関連データによると、中国はテスラにとって重要な市場になっている。同社の2016年の中国市場での売上は10億ドルに、2017年には20億ドルに達し、米国市場に次ぐ規模となった。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2018年5月15日