情報筋は5月14日、天然ガス世界大手のトータルが、イランのサウスパース天然ガスプロジェクトから撤退し、中国石油天然気集団有限公司(中国石油)がその持分を取得してサウスパース天然ガスプロジェクトの株式80%以上を握り、世界最大のガス田プロジェクトを引き継ぐ見通しを明らかにした。
中国石油の関係者は『北京商報』記者の取材に対し、この件についてはコメントできないと答えている。
資料によると、サウスパース天然ガスプロジェクトは、ペルシア湾海域にある世界最大のガス田の一つで、1980年代に開発が開始された。総埋蔵量は240兆立方フィート、生産可能液化ガスは30億バレル、現在の採掘量は1日当たり6億立方メートルに上る。
2017年7月に、仏トータルを筆頭に中国石油とイランのPetroparsがサウスパースガス田開発の協力を開始。同プロジェクトに対するトータルの持株比率は50.1%、中国石油は30%、Petroparsは19.9%で、協力期間は20年間、金銭価値は約48億ユーロに上る。西側諸国のイランに対する制裁解除後では初めて外国石油会社がイランと結んだ石油開発協力協定となる。
廈門大学中国エネルギー経済研究センター主任の林伯強氏は、記者に対し、「ニュースが事実なら、天然ガスの対外依存度が40%を超える中国で、安定した天然ガス供給源が、天然ガス不足の問題を和らげることになる」との見方を示した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2018年5月15日