中国生態環境部気候変動対応司司長の李高氏は13日、中国の全国炭素市場建設が新たな状況とニーズに直面していることを踏まえ、制度体系からインフラ建設、重点機関管理、基礎能力構築などに注力し、全国炭素市場の建設を積極的に進める方針を示した。
6月13日は、中国の全国低炭素デーだった。当日開かれた全国低炭素デー炭素市場経験交流イベントで李高氏は、2017年12月に「全国炭素排出権取引市場建設方案(発電業界)」が発表され、全国炭素排出権取引が正式に始まったと紹介した。
李高氏は、全国炭素市場を安定的につくっていくために、発電業界が全国炭素市場に参与する準備を行う必要があり、その上で過去の炭素排出データの算定やレポート、精査作業を完了させ、地域炭素取引試験を全国炭素市場へと平穏に移行させなければならないと説明した。
「全国炭素排出権取引の開始後、炭素市場の取り組みの中心は、試験モデルから全国統一市場の共同建設へと移った」。李高氏は炭素取引試験地区について、試験の持続的な深化を通じ、炭素市場制度設計試験の改善と、試験結果の総括・整理を進め、炭素市場の安定運営基盤を保ちながら、条件が整い次第、全国市場へと徐々に移行させる方針を示した。