最近発表された複数の調査データによると、6月は中国の中小零細企業経営活動が若干鈍化し、コストが持続的に上昇したことで、経営利益と企業マインドが下がった。苦境の緩和や企業マインドと期待の安定を図るため、中国政府は相次いで、金融支援、コスト引き下げ、環境改善などに関する政策を打ち出している。
中国で中小零細企業を支える政策措置が次々と実行される見通しだ。中国人民銀行(中央銀行)は7月5日から、郵政貯蓄銀行、都市商業銀行、非県域農村商業銀行、外資銀行の人民元建て預金準備率を0.5ポイント引き下げ、約2000億元の資金を市場に供給した。資金は主に、銀行による中小零細企業市場の開拓や中小零細企業向けの貸出に充てられ、中小零細企業の融資難と融資コスト高の問題解決が図られる。中国人民銀行の責任者は、特定分野を照準した預金準備率引き下げが構造的なレバレッジ解消を着実に進め、中小零細企業など脆弱な分野の支援拡大につながると説明した。
中国人民銀行が預金準備率引き下げを発表した後、中国銀行保険監督管理委員会(銀保監会)など5部門は共同で、「中小零細企業向け金融サービス深化に関する意見」をまとめた。金融政策、監督管理・審査、内部管理、財政・税務インセンティブ、信用構築などに関する23項目の長期にわたる問題解決の具体的措置を打ち出し、中小零細企業の融資難と融資コスト高の緩和を狙う。