年初より、中国の対外貿易は比較的速いペースで成長を遂げた。2018年1-5月の中国貨物貿易輸出入総額は1兆8144.5億米ドルと、前年同期より16.8%増加した。例年1-5月の輸出入額の伸び率を見ると、今年は7年ぶりの高水準となった。
中国の対外貿易は速いペースの成長を実現すると同時に、構造改善・質的向上・効率向上の流れに乗り、質の高い発展に向け歩みを加速した。貿易方式から見ると、18年1-5月の中国一般貿易輸出額は5424.3億米ドルと、当期の輸出総額の56.7%を占め、前年同期比で2.7%増加した。一般貿易における輸入額は5349.5億米ドルと、輸入総額の61.2%を占め、前年同期より1.1%増加した。商品別では、1-5月の機械電気製品輸出額が5632.7億米ドルと、当期の輸出総額の58.9%を占め、前年同期比で1.6%増加した。労働集約型製品の輸出額は1761.9億米ドルと、輸出総額の18.4%を占め、前年同期より1.9%減少した。
積極的な輸入拡大で、対外貿易の発展は一段と均衡に向かっている。1-5月の中国の輸出額は、前年同期比13.3%増の9570.6億米ドルだった。輸入額は同21%増の8573.9億米ドルで、輸入の伸びが輸出の伸びを上回った。貨物貿易の貿易黒字は1028.1億米ドルで、前年同期を29.1%下回った。
7月1日より、中国は自動車と部品の輸入関税率を引き下げると同時に、日用消費財1449品目の輸入関税率を引き下げた。日用消費財は、食品・衣類・家具・日用雑貨・娯楽・家電・洗剤化粧品・医薬品など8分類に分かれており、「中華人民共和国輸出入税則」の消費財全体の7割を占め、引下げ率は平均で55.9%に達した。「これは特色と優位性のある製品の輸入拡大にプラスになるだけでなく、人々の素晴らしい生活への需要を満たし、住民の充足感と幸福感を高めるほか、中国の積極的な市場開放に向けた重大な措置であり具体的行動でもある」と、中国貿促会研究院国際貿易研究部の趙萍主任は語る。
商務部研究院外貿所の梁明所長は、「中国経済は引き続き安定の中で前進し改善に向かう傾向を維持している。これが輸入の持続的な急成長をけん引し、関連の貿易支援策も奏功しつつある。市場の側面から見ると、『一帯一路』建設が着実に推進され、新興市場の開拓が進展、企業の海外進出も増加している」とし、「貿易が安定の中で改善に向かっているのは、これらの要因が共に作用した結果」だとしている。
世界銀行の予測では、今年の世界経済成長率は3.1%に達する可能性があり、国際市場の需要は昨年より旺盛になる見通しだ。これを背景に、中国は積極的に市場の多様化を進め、新興国への輸出の成長見通しを楽観視している。「一帯一路」構想に参加する国との貿易は全体を上回るペースで成長が続き、「年間を通して中国の対外貿易が安定の中で改善に向かう情勢は確実なものとなった」と趙萍主任は語る。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2018年7月13日