世界の主要農産物の価格、今後10年は低水準を維持

世界の主要農産物の価格、今後10年は低水準を維持。

タグ:農産物 貿易伸び率

発信時間:2018-07-14 09:00:00 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

 

 経済協力開発機構(OECD)と国連食糧農業機関が共同で作成した『2018~2027年農業展望』年度報告によると、世界の多くの農産物の生産量は安定して増加し、穀物、肉類、乳製品、魚類の生産量は2017年に過去最高水準に達し、うち穀物の在庫は史上最高水準にまで増加した。報告は、世界の農産物と食糧の需要増加は鈍化するが、同部門の生産力は引き続き向上し、今後10年の主要農産物の価格は低水準を維持すると予想した。


 報告は世界の食糧需要の鈍化の理由について、新興経済圏の需要増加の減速、1人あたり平均主食消費量の飽和、世界人口の増加率の低下をあげた。報告は、農業貿易は食糧安全の促進において重要な役割を果たすと同時に、世界の食糧貿易は有利な政策環境を構築する必要があるとした。


 報告は、今後10年、世界の農業と漁業の生産量は約20%増加するが、地域ごとに大きな差があるとした。人口増加が速いサハラ以南のアフリカ、南アジア、東アジア、中東、北アフリカなどでは勢いよく増加すると予想。一方、西欧などの先進国の生産量増加については低く予想した。


 報告は人口増加の減速、1人あたり平均主食消費量の横ばい、肉類の需要増加の鈍化などの影響により、世界の需要低下は今後10年続くと見ている。肉類の需要増加の鈍化は動物飼料の穀物とプロテインパウダーの需要を抑える。また、消費量と生産量の増加の鈍化に伴い、世界の農業と漁業の貿易伸び率は10年前の半分になる見通し。うち、土地が広い国・地域の食糧輸出量は増加すると見られる。人口増加が速い国、特に中東、北アフリカ、サハラ以南のアフリカ、アジアの国。地域の輸入量も増加すると予想。


 報告は、バイオ燃料に使用する穀物と植物油の需要はほぼ維持すると予想した。過去10年間、バイオ燃料の拡張によりトウモロコシなどの穀物の需要は1億2000万トン以上増加した。先進国の現有の政策がバイオ燃料の拡張を支援することは考えにくく、多くの需要増加はバイオ燃料の使用を奨励する発展途上国によるものとなる。バイオ燃料に使用するサトウキビの需要が特に目立って増加すると見られる。


「中国網日本語版(チャイナネット)」 2018年7月14日

 

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