長年の市場低迷を経て、中国の即席麺市場が上昇し始めた。中国食品科学技術学会が発表した統計によると、今年上半期の中国の即席麺販売量は大幅に回復し、前年同期比4.5%増加し、売上高は8.6%増加した。今年に入って即席麺などの食品市場が回復したのは、「消費がグレードダウンしたため」との分析もある。一方、業界関係者は、上半期の即席麺消費構造から、即席麺市場の回復は企業が消費傾向に合わせて商品構造のモデル転換とアップグレードを行った結果だとの見解を示す。北京青年報の記者が複数の即席麺上場会社の年間報告を確認したところ、各社のハイエンドブランドの割合の上昇が業界全体の業績を押し上げていることがわかった。
康師傅を例に挙げると、売上高伸び率が最も高いのは価格の高い品種で、うち上半期の袋麺売上高は前年同期比で14.83%増加、カップ麺は7.01%増加した。ミドルプライスの袋麺売上高は2.32%減少。乾麺の売上高は23.95%の大幅減となった。売上高の内訳を見ると、カップ麺とハイプライス袋麺が即席麺売上高の88%以上を占める。ここから、ハイプライス商品が康師傅の売上を押し上げているとわかる。
中国の即席麺は1984年に生産能力を形成して35年になる。2007年の市場規模最大時、中国の即席麺産業は500億元に迫った。その後、特にここ数年は市場が低迷し、2017年の市場規模は389億7000万食だった。17年の世界の即席麺市場規模は1000億食を超え、中国は世界トップに立ったが、1人あたりの消費で見ると中国は28食で世界7位にとどまっており、中国の即席麺市場にはまだ大きな発展余地があると言える。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2018年9月10日