中国商務部の高峰報道官は13日、中米貿易黒字がこのほどやや拡大したことについて、「黒字や赤字の拡大もしくは縮小は、市場が決めることだ。米国側は関税上乗せの一国主義的措置が、問題を解決しないことを認識するべきだ」と述べた。
海関(税関)総署がこのほど発表したデータによると、今年1−8月の中国の対米輸出額は6.5%増の1兆9600億元に達した。米国からの輸入額は4.4%増の7141億3000万元。対米貿易黒字額は7.7%増の1兆2400億元に拡大した。
高氏は中米貿易黒字の拡大について「米国の貿易赤字は、米国の貯蓄率が低く、米ドルが準備通貨としての地位を占めており、米国が対中輸出を規制しているといった要因と関連している。また黒字や赤字の拡大もしくは縮小も、市場が決めることだ」と述べた。
高氏は「今年の1−8月に中国の対米輸出が高い伸び率を示したのは、主に米国国内市場の需要拡大といった要素の影響を受けている。当然ながら一部の中国企業が米国の関税政策を懸念し、輸出を早めた要素も存在する」と分析した。
「米国側は関税上乗せの一国主義的措置が、問題を解決しないことを認識するべきだ。中米双方は実務的な措置を講じ、共に向き合い歩み寄り、二国間貿易の健全かつ安定的な発展を促進するよう共に努力するべきだ」
今年1−8月の中米二国間貿易額は5.9%増の2兆6700億元で、伸び率は1−7月を0.7ポイント上回ったが、前年同期の3分の1にも届かない。高氏は「米国側が貿易摩擦を起こし、中米貿易に悪影響を及ぼすことは間違いない。中米二国間貿易の良好な発展の流れが、米国の一方的な保護主義的措置により弱められることを望まない」と話した。
「世界経済は現在、持続的に回復しており、中国経済は高品質発展に向かい邁進している。全体的に見ると、外部の不確実・不安定要素が拡大しているが、中国の海外貿易発展のファンダメンタルズに変化はない。革新により生まれる内的動力がなおも強化されている。我々は中国の海外貿易の安定的かつ健全な発展を引き続き促進する自信を持っている」
「中国網日本語版(チャイナネット)」2018年9月14日