オーストリア紙『Der Standard』は9月25日、「オーストリア企業は中国のスキースポーツをどのように過熱させるか 2022年は遠くて近い」という見出しの記事を掲載し、「4年後の北京冬季オリンピックの経済効果を考えたら、今すぐにポジションを見つける必要がある。オーストリアは成長し続けるとウィンタースポーツ市場で利益を得たいと考えている」と論じた。
冬季五輪の招致以降、中国人のウィンタースポーツに対する情熱が高まっている。閉幕したばかりの北京国際ウィンタースポーツ博覧会で、世界の500社以上の出展業者がこの国の「ウィンタースポーツブーム」への参与に期待感を示した。中国のウィンタースポーツ産業には大きな潜在力がある。2020年に中国のウィンタースポーツ市場は850億ユーロに達し、冬季オリンピック委員会及び中国政府の国際オリンピック委員会に対する承諾がその原動力になる。2022年に中国のウィンタースポーツ愛好家は5000万人になり、人口の約3%が定期的にウィンタースポーツを楽しむようになると見られる。スキー場も増え、2016年末の646カ所から6月には738カ所に増加した。
オーストリア在中国貿易代表のマーティン・グラーツ氏は、「多くのオーストリア企業が中国のウィンタースポーツ市場を引っ張っている。例えば、ドッペルマイヤー・ケーブル・カーは過去25年で中国各地に120本の索道を建設し、過去2年間だけで20本建設した。2017年の同社の中国における売上高は1億ユーロに達し、世界の業務の10%を占めた。
また、チケットとドア管理システムを生産するザルツブルクのAXESS社は、中業務が利益の2~3%を占める。販売マネージャーのズッター氏は、同社の中国市場シェアは35%~40%で、2022年に50%に引き上げたいと話した。
多くのオーストリアのウィンタースポーツ大手とベンチャー企業が少ない水での造雪技術から設計分野に至るまで、中国市場に着目している。ウィーン雪上スポーツ学院は亜布力スキー場にコーチを派遣するなど、中国のスキー聖地に養成サービスを提供。そのほか、ウィンタースポーツエリアの夏の継続利用も市場の一部である。グラーツ氏は、「北京はスキー聖地が年中楽しめるスポットになるという価値に気づき、オーストリアに目を向けた。私たちは中国でオーストリアのスキー王国としての名声を響かせている」と話した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2018年10月1日