経済 > 各地が個人信用評価基準を発表 公務員が重点対象に
各地が個人信用評価基準を発表 公務員が重点対象に。
タグ：個人信用評価基準
北京市はこのほど「北京市のビジネス環境のさらなる改善の行動計画（2018−20年）」を印刷・配布し、2020年末までに北京市のすべての常住人口を網羅する「個人信用スコア」制度を構築し、信用ブラックリスト制度を改善し、ブラックリスト掲載企業・個人の信用失墜記録を定期的に公表することを明らかにした。
記者の調べによると、国務院は2014年に印刷・配布した「社会信用システム建設計画綱要（2014−20年）」の中で、社会信用システムを構築するとしていた。北京市のほか、20数省が個人信用評価基準を発表している。
各地が印刷・配布した「個人信用システムの建設強化の実施案」は、信用建設の重点分野及び重点対象を明確にしている。記者の調べによると、公務員、企業法定代表者及び関連責任者、弁護士、教員、医師などの職業が、大半の地域が注目する重点対象となっている。一部地方はさらに科学研究者、マスメディア従事者、自動車運転手なども重点対象としている。
1.重点対象
公務員が首位に
公務員はその職業的な性質の特殊性により、各地で信用建設重点対象の首位になっている。寧夏回族自治区は公務員の個人信用建設について、さらに詳細な基準を制定した。公務員について、法律・規定違反、信用失墜、契約不履行による司法判決、行政処罰、紀律処分、問責処理などの政務信用失墜情報を信用档案に記録するとした。また全区統一の公務員職責履行信用情報管理システムの建設を開始した。公務員の個人信用情報は審査・賞罰・登用の重要な根拠になる。
記者の調べによると、18歳以上の成人学生にも信用档案が作られる。安徽省は進学や卒業などで学生の個人信用を重要な評価基準とする。試験中のカンニング、学歴詐称などの信用を失う行為については、法律と規定に基づき個人信用档案に記録する。
2.信用失墜行為
脱税は深刻な信用失墜行為に
各地がすでに印刷・配布した個人信用システムの建設強化の実施案によると、悪意ある借金逃れ、財政資金の不正な取得、収賄、違法な資金調達、通信を利用した詐欺、交通違反、納税の不正などはいずれも深刻な信用失墜行為であり、法律と規定に基づき行政的な拘束・懲戒措置が講じられる。
広東省は信用失墜の範囲を拡大し、食品・薬品、生態環境、国土資源、製品品質などの分野の、人々の身体の健康と生命の安全を著しく損ねる行為を収めた。また連鎖販売取引、許可なき経営、サイバー空間伝播秩序の妨害、集団による社会秩序の妨害、国家公務員試験における不正行為、もしくは不正に用いる道具の他者への提供、証明資料の偽造といった具体的な信用失墜行為を列挙した。
3.信用失墜への懲戒
重点分野で深刻な信用失墜があった個人について、各地は共同懲戒の実施を明確にしている。関連業界の主幹部門に対して、その「ブラックリスト」制度を構築するよう求めている。
寧夏回族自治区は個人の深刻な信用失墜行為の開示・通報制度を構築し、健全化する。「信用寧夏」サイトにて、各級人民政府が把握している個人の深刻な信用失墜情報を、法に基づき社会に公表する。深刻な信用失墜があった個人に対する市場主体の差別化サービスを奨励する。
広東省は業界の力を導入し、業界協会や商会などの業界組織による会員信用档案の構築・健全化を促す。また業界基準・規定・契約などの手段による業界懲戒を展開する。信用失墜の程度に基づき会員に警告し、業界内で通報・批判し、公の場で糾弾し、役職を制限するなどの懲戒措置を講じる。
4.信用向上の奨励
信用情報が良好な人、旅行で優待
各地は信用情報が良好な個人を奨励する措置を発表している。
江蘇省は社会が信用情報が良好な人に対して、公共交通、レンタル、観光地のチケットなどの優遇措置を提供することを奨励する。また「銀税協力」を掘り下げ、信用を守る個人に「税e融」「誠e融」などの金曜信用商品・サービスを提供する。
安徽省は教育、就職、創業、社会保障などの重点分野で率先し、信用を守る個人を重点的に支持・優待する具体的な措置を講じる。また行政許可などの事務手続きにおいて、優先的に手続きを行い、手続きを簡略化し、重点的にサポートし、「グリーンルート」「些細な不備があっても受理」などの利便性の高いサービスを提供する。
5.信用の回復
ボランティアや慈善活動で信用を回復
各省はさらに、信用を失った個人による信用回復メカニズムを構築する。
湖北省は自己訂正・更生に有利な社会奨励メカニズムを構築する。事後の積極的な契約履行、延期の申請、自主的な説明といった方法により信用失墜の損失を減らし、期限通りの契約履行、ボランティア、慈善活動・募金などによる信用回復を模索する。個人の信用回復後、信用失墜情報を直ちに削除し、記録を作り直し管理を行い、規定に基づき共同懲戒対象から外す。
江蘇省はクレーム電話及びクレーム処理の流れを公開し、クレーム手続きメカニズムを改善する。事後の自主的な契約履行、延期の申請、自主的な説明などによる信用失墜の損失の減少を模索する。
「中国網日本語版（チャイナネット）」2018年12月12日
 |
|
 |
一覧同コラムの最新記事
