課題はすでに眼前に生じている。
唐氏は次のように指摘した。これまでニュースの作成と配布は一体化していた。記者は一面に掲載する記事を選び、テレビ欄を作ることで、人々が見るもの、考えること、考え方に影響を及ぼしていた。しかし現在は「アルゴリズム+ソーシャル」のAI技術がコンテンツの配布を行っている。受動的だった人々は能動的な利用者になった。伝統的なメディアの議題設定の機能は、このようなメカニズムにより弱められている。ニュースの配布はより分散化され、個性的になっており、ニュースの伝え方に新たな要求を突きつけている。ニュースの作成と編集の方法も時代と共に変わる。現在の問題は、メディアの変化が遅れていることにある。ニュースはより柔軟性を高め、感情を込めストーリーを作ることで、人の心を打つことができる。
学術界と業界は異なるルートから、AI時代においていかに上手に伝えるかを模索しなければならない。唐氏は次のように提案した。業界は多様な表現方法の大胆な模索を続けるべきだ。これにはオンラインとオフラインの融合、VRやARなどの新技術の導入、双方向の新メディア製品の開発などが含まれる。学術界は新たな世界観の下でニュースを伝える方法論を模索し続けるべきだ。双方が上手く働きかけることで、メディアが世論を導く能力を高めることができる。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2019年2月11日