中国航天は昨年、ロケット打ち上げ回数が世界トップの39回に上った。なかでも商業ロケットの打ち上げは低コスト、フレキシブルなどの特徴を持つ中国航天の主力事業となった。中国航天三江集団技術専門家の胡勝雲代表は、昨年に民営宇宙企業として初のロケット打ち上げを試み、この一歩を踏み出すのが容易ではなかったと説明している。
「宇宙旅行等の市場は、商業ロケットにとって非常に大きな潜在的成長ポイントになる上、ハイテクイノベーションの結集と先進科学技術の実用化を実現する重要な分野にもなる」。中国航天科技集団有限公司十一院研究員の曲偉委員は、中国の商業ロケット産業チェーンが整っており、2020年には商業ロケットの市場規模が数千億元に達するとの見方を示した。
「今年は、中国の商業ロケットが新たな発展チャンスを迎えるだろう」。中国航天科技集団有限公司科技委員会主任の包為民委員は、長征ロケット打ち上げ300回目を新たなスタート地点として、開放式の商業化プラットフォームを構築し、各種商業ユーザーにオーダーメイドの打ち上げサービスを提供する方針を示した。商業目的の固体打ち上げロケット「捷竜一号」も今年初飛行を行う予定で、マイクロ衛星技術検証と星座ネットワーキングに一層安全、フレキシブル、経済的なサービスを提供する見通しだ。
曲偉委員は、中国の商業ロケット発展について、中国の特色を持ちつつ政策や産業チェーン、人材などにおいてトップダウン設計と構想を進め、健全で秩序ある発展を図り、宇宙経済の「パイ」をより多く共有する必要があると提言した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2019年3月14日