李稲葵全国政協委員・清華大学教授(撮影・本誌記者馬孝文)
全国政協委員、清華大学教授の李稲葵氏は、反グローバル化の流れと思潮が世界で広がる中、「外商投資法」は時代性、象徴性、先導性を備える意義深い法律だと考えている。
李氏は3月9日に本誌の取材に応じた際、「『外商投資法』が順調に発表されれば、その意義は1979年に中国で発表された『中外合資経営企業法』に匹敵する。『外商投資法』は基礎的、原則的、綱領的な法律であり、全世界においてバロメーターとしての意義を持つ」と指摘した。
また「現在、反グローバル化の流れと思潮が起こっている中、中国は実質グローバル化を牽引する国となっている。習近平国家主席は世界経済フォーラム2017年度年次総会(ダボス会議)、ボアオ・アジアフォーラム2018年度年次総会、2018年第1回中国国際輸入博覧会など多くの場で中国の決心と理念を全世界に向けて公表した」と述べた。
さらに李氏は「この法律の最も重要な現実的意義は中国での投資を望む外商を安心させることだ。知的財産権の保護から中国での経営、政府調達への参与など、各分野に及んでいる」との見解を明らかにした。
そして「『外商投資法(草案)』(以下『草案』)の最も鮮明な特徴は近年中国で経営を行ってきた外商が直面した重要な問題への解答を示していることだ。『草案』ではネガティブリストによる外資参入の管理が初めて打ち出され、外商投資に対する参入前内国民待遇にネガティブリストを加えた新たな管理制度が規定された」と語った。
中国が自国の企業の自主革新を奨励する政策を採り公平な競争に影響を及ぼしているという一部の外国企業が不満を示す問題に対し、李氏は「『外商投資法』は外商が中国で自主革新を行うよう奨励するという原則を明確にし、国内外企業に統一的な待遇を与えるだろう。新たな『外商投資法』が順調に採択された場合、海外からのハイエンド製造業の投資は現在中国が育成しているハイエンド製造業とそれほど大きく衝突しないだけでなく、関連産業の発展理念とレベルを引き上げるだろう」との見方を示した。
「北京週報日本語版」2019年3月13日