中国電子科技集団有限公司が発表した情報によると、中国電科中電力神子集団が開発を担当する南極「泰山基地」新エネ小型給電システム(以下「同システム」)がこのほど、取付、調整、運行などを完了した。
同電システムは泰山基地の極寒・強風・高標高・低気圧などの特殊な環境を見据え、オーダーメイド型の風力発電装置、太陽光発電・蓄エネ電池を採用した。また端末の操作によりシステム全体をスマートに制御できる。
泰山基地に隊員が駐留する夏季、同システムは泰山基地のディーゼル発電機と同時に使用可能だ。無人の冬季に、同システムは端末を通じ自動的に運行し、無人期間の科学研究装置と基地の関連設備に給電を行う。
データによると、同システムは南極で安定的に稼働しており、コンディションが良好で、全体的な発電効果が際立っている。中国第35回南極科学観測隊が泰山基地を離れた後も、同システムは基地の一部の科学研究設備に給電している。さらにシステム内部の通信ネットワークにより、運行状態を国内に伝送している。
同システム専門家の呂冬翔氏によると、中国はこれまで南極のすべての科学観測基地で燃油をエネルギー源としていた。テクノロジーの発展と人類の環境保護意識の向上に伴い、南極新エネ観測基地の建設を打ち出す国が増えている。一部の先進国が南極で新エネ発電所の建設に成功しており、一部は伝統的なエネルギーの代替を実現している。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2019年3月18日