国際通貨基金(IMF)が3月29日に発表した統計によると、2018年第4四半期の各国中央銀行が保有する外貨準備総額のうち人民元の占める割合は1.89%に上昇し、豪ドルとカナダドルを上回った。2016年10月の人民元準備高の統計開始以降、最も高い水準となった。
IMFが発表した最新の外貨準備統計によると、昨年第4四半期の人民元外貨準備高は約2027億9千万米ドルに上り、世界の外貨準備総額に占める割合は1.89%で、豪ドルの1.62%とカナダドルの1.84%を上回った。
また、昨年第4四半期の世界の外貨準備総額は約10兆7300億米ドルだった。うち米ドルの割合は61.69%へ3四半期連続で低下。一方、ユーロは20.69%に上昇し、2014年第4四半期以降の最高を記録した。
アナリストは、世界の中央銀行の外貨準備に占める人民元の割合が上昇したことについて、2016年末のIMFによる人民元のSDR通貨バスケット採用後、人民元資産に対する外貨準備管理機関の興味が拡大すると同時に、米ドルに対する依存度が下がり、外貨準備資産の多様化が促進されたと分析している。
現在、149カ国・地域がIMFに政府外貨準備を任意で報告している。IMFは、加盟国が保有する米ドル、ユーロ、英ポンド、日本円、スイスフラン、豪ドル、カナダドル、人民元の通貨8種類の外貨準備高をそれぞれ発表。2016年10月に政府外貨準備通貨構成四半期調査で人民元の統計を開始し、世界の人民元外貨準備高の状況をまとめている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2019年4月1日