ユーラシア大陸の東端と西端から最近、協力強化の朗報が絶えず伝わっている。イタリアに続き、ルクセンブルクはこのほど中国と「一帯一路」共同建設協力了解覚書に署名した。新たな時勢は、欧州の対中協力に対する理性的な認識を絶えず深めている。
すでに欧州の二十数カ国が一帯一路の建設に積極的に反応し、これに参加している。欧州委員会のユンケル委員長は、EUは一帯一路の建設で積極的な力を発揮したいと表明した。ドイツのメルケル首相は、一帯一路は欧州諸国が参加を希望する重要プロジェクトであると強調した。
経済疲弊などの内部の問題を受け、欧州は自信を強めるため外部との協力を拡大しなければならない。穏健で世界と発展のチャンスを共有しようとする中国が、当然の選択肢になっている。イタリア経済開発省のミケーレ・ ジェラーチ経済開発政務次官は、イタリアが一帯一路に参加する動機について、「イタリアはこのチャンスを逃せない」と率直に語った。BBCは、EU内部で深刻な食い違いに直面するなか、中国の投資、貿易、一帯一路などはEU諸国にとって非常に魅力的だと指摘した。
保護貿易主義などの圧力を受け、欧州の人々は中国との協力を強化することで、自国の発展の空間を切り開けることに気づいた。多くの欧州の政治家と専門家・学者は、中国とより緊密な関係を構築したいと表明した。欧州委員会元委員長、イタリア元首相のプローディ氏は、中国と欧州の間にはより多くの共同プロジェクトが必要と指摘した。
中国と欧州は発展の議題で大きな協力の潜在力を持つ。また多国間主義の維持、気候変動への対応、平和的な手段による国際紛争の解消といった数多くの国際問題においても多くの共通の言語を持ち、協力に違和感がない。
欧州は実務と理性を追い求める伝統を持つ。一部の欧州諸国は近年、圧力を受けながらも中国との協力を強化した。英国は真っ先にアジアインフラ投資銀行に加入した西側の大国で、イタリアは真っ先に一帯一路に参加したG7諸国であるが、これはいずれもその理性を示している。
中国と欧州を疑問視する声もあるが、欧州内部では理性的な声が増えている。ドイツ卸売・貿易業連合会(BGA)のビングマン会長は「中国恐怖症には存在する理由がない。ドイツは中国の経済発展の被害者ではなく受益者だ」と指摘した。仏レ・ゼコー紙は、現在問題になっているのはもはや中国に向かうべきかということではなく、中国と何をするかをしっかり決めることであると指摘した。
国際情勢の変化、中国の持続的な発展と影響力の拡大に伴い、欧州では中国との協力強化を主張する理性的な声が強まっており、より多くの積極的な力を集めている。欧州は歴史的に東に目を向け、中国と共に人類文明の交流と相互参照の美しい物語を描いたことがある。欧州では現在、東に目を向ける勢いが強まっており、中国との協力の新たなページをめくろうとしている。
フランスのマクロン大統領は先ほど、「はっきりした目標、旺盛な需要、長期的な視野を基礎とする中国・欧州パートナーシップは、21世紀の確かな事実と理性に基づく選択だ」と述べた。戦略的な高みに立ち長期的な目で見ると、中国と欧州の融合及び互恵協力の強化は、どちらにとっても、そして世界にとっても福音だ。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2019年4月3日