「規範、透明、開放、活力、靭性」は資本市場の発展と改革の方向、要求である。
半年の節点を振り返ると、科創板(イノベーションボード)と登録制が牽引する資本市場改革は加速し、市場化と法治化が進み、取引制度が整備され、対外開放の足並みは安定し、買い増しと保有の改革が同時進行し、資本市場の各面を整備している。
市場化がさらに進む
国務院の劉鶴副総理は陸家嘴フォーラムで、「市場化は市場の資源配分を決定づける役割があり、平等な競争の無差別、進退の無障害を実現し、株式市場における不必要な行政介入を防ぐ」と述べた。
設立当初、制度設計、登録審査の状況を見ると、科創板は資源の市場配分の方向を誘導し、資本市場が科学技術企業に奉仕する不足分を補い、資本が実体経済に奉仕し、資本市場が金融運行において「些細な事が全体に影響を及ぼす」という役目を果たせるようにすることが狙い。特に市場運行において、科創板はより市場化された取引メカニズムを構築し、上げ幅の制限を20%に拡大し、新銘柄の上場前5営業日に上下幅の制限を設けず、1口あたりの最低取引株数を引き上げた。
より良い市場化メカニズムは参入時に把握しやすいと同時に、撤退もスムーズにする。証券監督管理委員会の易会満主席は5月11日、「革新的な撤退方式を模索し、多種の撤退方式を実現する必要がある」と述べた。市場秩序を攪乱し、撤退基準を満たす企業を撤退させ、「幽霊企業」や「ペーパーカンパニー」の処分を促す。
法治化が加速
劉鶴氏は先日の陸家嘴フォーラムで、法治化は健全な資本市場制度規則を構築する「四梁八柱」であり、法に基づき、違法行為に注意し、監督管理などの司法部門が協力し、違法行為を厳しく取り締まり、法に基づいて投資者の利益を保護する必要があると話した。
証券監督管理委員会のチーフ弁護士の焦津洪氏によると、資本市場の法治化で最も切迫な任務は証券法、会社法および刑法などの法律の早急な快晴である。党中央の取り決めに基づいて一連の資本市場重大改革と開放を実施しており、強力かつ持続的な法的保障を提供するという。
市場は法に基づくことで安定かつ健全に運行できる。資本市場の法治化の初期効果は現れているが、制度をより整備し、監督管理の法執行の有効性を高め、投資家保護制度を健全にする必要がある。
資本市場改革が急進展
監督管理環境の改善は保険投資の発展の「安定剤」になっている。今年に入り、年金の市場参入が頻繁に見られる。年金委託投資6248億6900万元が実行され、人力資源社会保障部は2019年と2020年に都市部住民基本年金保険基金委託投資の省(区、市)リストを実施し、年金の市場参入作業を安定して進めると明確にした。
中国国際経済交流センター経済研究部の劉向東副研究員は、「長期資金の市場流入を促すには資本市場の整備を待つ必要があり、特に情報公開、違反行為懲罰および撤退メカニズムなどをより規範化し、これらの安定した資金が長期投資を通して資産の維持・増加を実現し、各種のリスクにより損失が増えないようにしなければいけない」と述べた。
今年に入り、資本市場の対外開放は加速し、中日ETF相互上場の中国側商品の発売、滬港通(上海証券取引所と香港取引所の株式相互取引)と「深港通」(深セン・香港株式相互取引)の投資額の拡大、滬倫通(上海・ロンドン株式相互取引)の開始、資本市場の国際化レベル向上があった。9項目の措置の一斉公布は、監督管理層に資本市場の対外開放を推進する確固たる自信があり、中国の資本市場改革の深化と開放拡大が引き続き急進展することを示している。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2019年7月7日