米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は23日の講演で、「貿易政策の不確実性は、景気の後退や米国製造業と資本支出の停滞などの問題をもたらしている」と述べました。
これはワイオミング州ジャクソンホールで開催された、世界の中央銀行のトップらが集まる国際経済シンポジウム(ジャクソンホール会議)での講演の中で明らかにされたものです。
その中で、パウエル議長はFRBの今の課題について、「現状に対応するための政策について、指針となる前例は存在しない」と指摘した上で、「貿易政策を決めるのは政府と議会の仕事だ。金融政策は消費や投資を支える強力な手段ではあるが、『国際貿易のルールブックを提供すること』はできない」としました。
そのため、FRBは9月の連邦公開市場委員会(FOMC)会合で追加利下げを決定した後も、年内に数回の利下げを実施すると予想されています。
「中国国際放送局日本語版」2019年8月25日