華為(ファーウェイ)に続き、中国の人工知能(AI)科学技術企業が米国政府の「ブラックリスト」に入れられた。米国政府は急成長しているこれらのAI企業に圧力をかけ、自国の技術的優位を維持しようとしている。米国のこのような考えは世界のメディアに見破られている。イギリスの『フィナンシャル・タイムズ』は、中国がAI分野で世界のリーダーになるのを阻止するため、米国は中国の科学技術スタートアップ企業の部品供給と技術輸入を規制し始めており、これはこれらの企業に短期的な影響を及ぼす可能性があるが、競争の中でチャンスを探る中国人は簡単に見過ごさないと論じた。
中国の科学技術の新興の力を狙う
米CNNは10日、米商務省は今週、注目を集めている数社の中国の科学技術企業を「エンティティリスト」に入れ、米国からの部品または技術の調達を禁止すると伝えた。これらの企業は中国のAI分野とセキュリティ技術分野で最も有名な企業で、曠視科技、商湯科技、科大訊飛、海康威視、大華股份、依図科技などを含む。また、米国の上院議員のマルコ・ルビオ氏は米監督管理機関に中国科学技術企業の字節跳動(バイトダンス)を審査するよう呼びかけた。字節跳動は動画アプリ「TikTok」を運営している。
これに対し、科大訊飛の劉慶峰会長は、「エンティティリストに入れられても発展の勢いに影響しない」としている。また、米国の制裁措置を受ける多くの中国企業も、会社の部品は十分な在庫があり、代替製品の開発に努めると示している。
『フィナンシャル・タイムズ』は、米国政府が狙うのは、中国の科学技術企業の新興の力で、特にAI分野だと論じた。うち、字節跳動と商湯科技は世界のAI企業の中で評価が1位と2位の企業で、プライベート・エクイティ市場は前者を750億ドル、後者を75億ドルと評価している。中国は2017年に数年内に1500億ドル相当の国内AI企業を形成し、2030年に同分野における世界のリーダーになることを打ち出した。