外貨決済機関の95%以上を占める越境EC企業の顧客に恩恵が及び、企業の証明書準備やチェックの所要時間を50%以上節約、非投資性外商投資企業の資本金使用をめぐる利便性向上――。『国家外貨管理局による越境取引・投資円滑化の更なる促進に関する通知』がこのほど発表され、12項目の措置がもたらす新たな変化に広く関心が寄せられている。専門家は、「このほど発表された越境取引・投資の円滑化促進に向けた12項目の措置は、市場主体の外国為替業務手続きの利便性を一段と高め、対外貿易と外資の安定化を力強く支える」と指摘する。
■銀行と企業により多くの自主権
「充分な調査研究と事前の試行を踏まえ、外貨管理局は越境取引・投資の円滑化に向けた12項目の政策措置を打ち出し、外貨管理の実体経済に対するサービスレベル向上に注力し、取引・投資の利便性向上と経済の質の高い発展を促す考えだ」。国家外貨管理局報道官でチーフエコノミストの王春英氏は、今般の『通知』について、こうコメントした。
具体的に見ると、12項目の措置のうち6項目は越境取引に直接かかわるものだ。『通知』によると、条件を満たす銀行と、信頼性の高い企業が貨物貿易とサービス貿易の外貨決済を行う場合、手続きの流れを独自に最適化することが認められる。
「今回の越境取引に関する外貨管理政策の調整は、主に銀行と企業により多くの自主権を付与するものだ。これにより、信頼性の高い企業は業務の利便性が高まり、小規模零細企業の手続きも簡素化され、業務報告はよりスピーディーに、口座の利用をめぐる独自性が高まり、登録手続きもクリアに、資金の利用効率も一段と高まる」と王春英氏は語る。