中国人民銀行(中央銀行)傘下の中国外貨取引センター(CFETS)は1日、人民元為替レート指数の通貨バスケットで米ドルのウェイトを22.4%から21.59%に引き下げ、同指数が現在の貿易環境でより実態を正しく反映できるようにした。
報道によると、新指数は2018年の取引データを基に算出される。2015年にCFETSが人民元為替レート指数を発表した当初のデータは使用されない。
京東デジタルテクノロジー・チーフエコノミストの沈建光氏は、「今回の調整は中国の貿易環境の変化を反映したものだ」と指摘した。
興業銀行チーフエコノミストの魯政委氏は、「米ドルのウェイト引下げで、人民元の米ドルに対する独立性が相対的にやや高まる」と語る。
米ドルは人民元為替レート指数の通貨バスケットで依然として最大のウェイトを占めるが、ユーロのウェイトは16.34%から17.4%に拡大する。香港ドルのウェイトは4.28%から3.57%に縮小する。
先月発表された中国税関の統計によると、2019年1-11月の人民元建て中米貿易額は前年同期比で11.1%減少した。2019年に、米国はASEANに抜かれて中国にとって第3の貿易相手国に転落した。しかし、米ドルは引き続き中国の貿易の大部分で決済通貨として使用される見通しだ。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2020年1月8日