中国衛星測位システムは新型コロナウイルス肺炎との特殊な戦いにおいて迅速に反応し、全面的に参入し、「国の重器」の科学技術の威力を示している。
北斗システムは中国が自主建設した、独自に運行する国家重要宇宙インフラで、世界のユーザーに高精度測位・ナビゲーション・時報サービスを提供できる。
感染症の発生後、火神山・雷神山医院の建設が一分一秒を争うようにして進められた。旧暦の大晦日の夜、北斗高精度測位設備が武漢市の支援に駆けつけた。複雑な環境における高精度測位、正確なマーキングを実現し、病院の速やかな施工に向け時間を稼いだ。北斗高精度データ運営・維持を担当する千尋位置公司はオンラインで「ドローン戦疫プラットフォーム」を構築し、全国にサービスを提供した。ドローンはシステムが生成したエリアと飛行ルートに基づき、正確な散布などの防疫作業を実現する。江西省瑞昌市などの地域で、警察はドローンを使い、人が密集する場所でパトロールと感染対策を行っている。
交通運輸部は全国道路トラック公共監督管理・サービスプラットフォームと連結する北斗車載端末を通じ、600万台以上のトラックに向け防疫物資輸送情報、道路輸送サービス情報などを送り続けている。感染地域の重点営業車の分配、緊急支援物資の輸送にデータサービス保障を提供する。中国郵政は郵政幹線物資輸送者に北斗端末を5000台搭載し、車両測位情報を利用しリアルタイムの監督管理及び分配を行い、防疫物資のスムーズな配達を保証している。武漢市では、北斗を利用する京東物流スマート配送ロボットが、各地から送られてきた医療物資をスムーズに病院の隔離エリアに届けている。
今年は北斗グローバルネットワーク構築の締めくくりの年だ。計画によると、3月と5月に北斗3号衛星の最後の打ち上げが行われる。北斗3号グローバルシステムが全面的に構築される。
中国衛星測位システム管理弁公室によると、厳格な感染対策を徹底した上で、プロジェクトが秩序正しく再開されている。厳戒態勢により北斗システムの安定運行を保証している。打ち上げ任務は計画通り推進される。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2020年2月25日